漢方薬と民間薬(生薬)との違い

漢方薬と民間薬(生薬)との違い

漢方薬とは、何種類かの生薬を足し合わせることで、作用を増し、副作用を減らしてきたものです。つまり、漢方薬は生薬の足し算とバランスです。

一方、一種類の生薬を摂取すると、ある症状がよくなるというものを民間薬と言います。わりと有効なものもあります。

◇民間薬:一種類の生薬のみ

例:くず湯=葛根のみ、しょうが湯=生姜のみ

◇漢方薬:何種類かの生薬を足し合わせる

例:葛根湯=7種類の生薬を配合

以前、私が行った実験で、心臓移植を行うマウスの拒絶反応抑制に紫苓湯(さいれいとう)が有効なのですが、紫苓湯を構成する12生薬が揃っている場合でないと、同じ効果が得られませんでした。(Niimi M,et al:Transplantaion 2009)

民間薬と漢方薬の1番の違いは、漢方薬はその組み合わせにこそ意味があるのです。葛根湯の主要な成分も、構造式も解明されています。葛根湯のある特定の成分がある症状に有効なのではなく、7つの生薬の組み合わせであるということが重要なのです。