【永久保存版】西洋医/漢方医が解説する漢方薬の飲み方
- 2018.11.08
- 漢方薬治療とは

漢方薬は、ただ飲めば良いという訳ではありません。同じものであっても、いつ、何と飲むかによって効果が大きく変わってしまいます。
基本的な漢方薬の飲み方を、西洋医であり、漢方医の私がご紹介しますので、是非参考になさってください。
1.基本的には1日3回、食前、または食間に飲む
漢方薬は足し算とバランスです。(参考:漢方薬と民間薬(生薬)との違い)食後に飲んでしまうと、食事の中に生薬に近い成分が入っている場合、バランスを崩してしまいます。基本は食間または食前に飲みましょう。
ただ、様々な事情でどうしても食前に飲めない場合や、食前に飲むとムカムカしてしまう場合は食後でも構いません。食後であっても飲まないよりは効果的です。
2.できれば、お湯に溶かして飲む
できればお湯に溶かして飲みましょう。例外として、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)や小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)は冷やして飲みます。参考:二日酔い防止に効果的な漢方薬と二日酔いになった後の対処法3選
桔梗湯(ききょうとう)は冷やしてうがいしながら飲みます。参考:口内炎には桔梗湯(ききょうとう)
また、エキス剤でなく錠剤になっているものもありますね。コーヒーにも産地や飲み方によって違いがあるように、同じ漢方薬でもメーカー等によって異なります。上記はあくまで理想ですので、ご自身の継続しやすい飲み方を実践してみてください。
3.西洋薬は中止しない
漢方薬はあくまでも補完医療です。くれぐれも西洋薬を止めないでください。次第に症状がよくなって、西洋薬を減量・中止することはOKです。できれば漢方医に相談して行いましょう。
参考:漢方医学と西洋医学の違い
4.他の漢方薬と一緒に飲む場合は注意
西洋薬は、病名にしたがって処方数が増えても問題ありません。しかし、漢方薬は生薬の足し算とバランスが重要です。むやみに併用すると、効果が減弱してしまいます。私自身も、エキス剤を4種類以上処方することはありません。通常1種類か2種類です。あっても、便秘用の漢方薬を就寝前に飲んでいただくくらいです。
ですので、もっとも改善させたい症状からまず飲んでください。どうしても、複数の症状に対して同時にアプローチしたい場合は、30分ほど時間をあけて服用してください。
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