お肌の大敵!「冬の乾燥した空気」アトピーや乾燥肌のための処方は

お肌の大敵!「冬の乾燥した空気」アトピーや乾燥肌のための処方は

アトピーや乾燥肌に代表されるカサカサ肌には、僕は絶対に漢方薬の四物湯(しもつとう)をお勧めします。四物湯だけで治すのではなく、必要があれば西洋薬と併用するのです。むしろ、アトピーで西洋薬を飲んでいる人は是非とも四物湯含有漢方薬を内服して下さい。

四物湯の構成生薬は当帰・芍薬・川芎・地黄です。四物湯だけでもカサカサ肌に有効なのです。女性には化粧のノリが良くなったと喜ばれます。

四物湯は漢方的に血虚に著効する漢方薬です。血虚とは、血液が虚するですから現代人は貧血をイメージします。もちろん、現代の貧血という概念を含有していますが、漢方で言う血虚はもっと大きな概念です。むしろ、栄養失調といったイメージの方が的を得ていると思っています。皮膚がカサカサで、青白く、覇気がなくて、元気がなくて、髪の毛が抜けやすく、疲れやすいといったイメージです。

四物湯を含有する漢方薬は、温清飲(うんせいいん)、当帰飲子(とうきいんし)、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)などがあります。

温清飲はアトピーに一押しです。僕はアトピーの患者さんほぼ全員にファーストチョイスとして温清飲を飲んでもらいます。その反応を見て、他の漢方を選ぶという作戦です。まず、温清飲は四物湯+黄連解毒湯です。黄連解毒湯は冷やすイメージの漢方薬です。冷やすイメージと言うのは、実際に黄連解毒湯を多量に内服しても体温が下がる訳ではありません。しかし、アツアツのイメージが落ち着くのです。アトピーで掻痒感が強い時のアツアツ感が激減します。四物湯で皮膚のカサカサに対応し、そして黄連解毒湯でアツアツ感に対処する、そんな2つの漢方薬の合わせ技が温清飲です。

一方で、ジクジクしたアトピー症状には消風散が著効します。また、いろいろな西洋薬や漢方薬で困りはてたときは、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)の気長な内服もお勧めしています。体質改善のイメージにて2年ぐらい飲む感じです。この荊芥連翹湯には温清飲が入っています。つまり荊芥連翹湯には四物湯がそのまま含まれています。

特に虚弱な人のカサカサ皮膚、高齢者のカサカサ、透析中の患者さんのカサカサには、当帰飲子がお勧めです。当帰飲子は四物湯の他、蒺莉子、防風、荊芥、黄耆、何首鳥、甘草から構成されている漢方薬です。

十全大補湯は四物湯+四君子湯+桂皮+黄耆です。四君子湯は気力を特に増す漢方薬で、朝鮮人参を含みます。漢方的には四君子湯は気虚に有効です。そして黄耆があるので、十全大補湯は朝鮮人参と黄耆を含む参耆剤です。疲れたときに有効です。つまり、十全大補湯は血虚に有効な四物湯、気虚に有効な四君子湯を含む参耆剤ということです。十全大補湯には黄連解毒湯が含まれていないので、痒みが強くないアトピーにはこちらが有効なこともあります。