【症例集】モダン・カンポウの基本は「保険適応漢方エキス剤を処方しますね。」
- 2019.06.05
- 漢方処方119番

処方
漢方というと「煎じ薬」のイメージがあるかもしれません。しかし処方薬は違います。その不安、疑問を取り除くには以下のように説明しています。
○「処方するのは漢方エキス剤です。高級ブレンドインスタントコーヒーのイメージです。お湯に溶かすと煎じ薬に近いものになりますよ。」
解説
漢方薬という言葉で描くイメージは、まだまだ煎じ薬のイメージですね。漢方ファンの患者さんや、漢方好きな先生が描く素敵なイメージとは、実は異なっていて、なんとなくうさんくさいと感じている患者さんが多いのが事実です。たしかに漢方薬や漢方薬もどきは、薬局や、その他の類似店舗、通販などで扱われていて、良いイメージだけとは限らないのですね。
モダン・カンポウで処方するものは保険適応漢方エキス剤ですので、まずそのことをさらっと説明してほうが安心で優しいと思っています。
エキス剤というイメージはなかなかわかりにくいので、僕は「高級インスタントコーヒー」という文言を使用しています。お湯に溶かすと本格的なコーヒーに近くなるものといったイメージです。
実際に漢方薬もお湯に溶いて飲んだ方がより効果的だと言われています。とくに急性発熱疾患のときはそう思います。一方で、急性発熱性疾患ではなく、そして忙しいときに、敢えてお湯に溶いて飲む必要もないと感じていますし、そのような説明をしています。
どうも効きがわるくて、もう少し効力を高めたいと感じるときなどは、お湯に溶かしてしっかり飲んでもらってみるのもいい方法ですね。
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Author:新見正則 投稿一覧
1985年慶應義塾大学医学部 卒業 1998年英国オックスフォード大学医学部博士課程 移植免疫学にてDoctor of Philosophy (D-Phil) 取得 2002年帝京大学外科准教授 2013年ハーバード大学にてイグノーベル賞受賞。帝京大学医学部附属病院において国内で初めて保健診療のセカンドオピニオン外来(外科一般)を開設し、その普及に尽力してきたパイオニア。テレビや新聞などメディアでの紹介も多数。西洋医であるとともに漢方医でもあり、同科血管外科グループにおいて血管、漢方、未病、冷え症の各外来を担当。日常生活や食生活の改善指導、西洋薬・漢方薬の処方により、多くの患者の症状を改善してきた実績を持つ。