運動して、風邪を治す?? サイエンティフィックな根拠は?

運動して、風邪を治す??  サイエンティフィックな根拠は?

症例

30歳代 男性

「風邪の引き始めは、運動して汗をながすと治ります。これって合ってますか?」と僕のスポーツトレーナーから質問された。

「急性発熱性疾患は、じわっと汗ばむようにすることが治療の目標です。だから、運動によってそんな状態が得られれば、漢方を飲んだと同じ効果になるのかもしれませんね。」

解説

60歳を過ぎた自分が、風邪の引き始めに運動をして、微似汗を得ようとは思わない。しかし、微似汗を得て、太陽病が治るのであれば、漢方薬の代わりに運動で対処するのも、馬鹿げたことではなく、むしろ理にかなっているように思える。

確かに、子供の頃、風邪のひきはじめでも、元気に外で遊んだ時は、風邪が悪化するのを持ちこたえたような思い出もある。微似汗を目標にして体で何か起こっているかを検証しないと、次に進まない。漢方が経験知の集積としても、サイエンスが進歩した21世紀、ますます謎を解明するようになってもらいたい。自分も移植免疫のサイエンティストとして現役でいる限り、なんとか漢方の魅力を、自分のサイエンスの土俵からも発信していきたいと思っている。