漢方薬には用量依存性がないことも。補中益気湯や真武湯

漢方薬には用量依存性がないことも。補中益気湯や真武湯

症例

「先生、あの疲れに出してもらっている補中益気湯という漢方薬 一日3回と書いてありますが、2回しか飲めません」

「2回でもいいですよ。3回と2回はあまり違いがないという患者さんもいますから。でも1日1回は通常効きませんから、2回以上飲んでみてください」

(再診時)

「どうも3回よりも2回のほうが、疲れにはいいような気がするのですが。そんなことってありますか。」

「漢方薬は量を減らした方が効くなんてことも起こりうるんです。1日2回で行きましょう。」

解説

西洋薬剤は基本的に化学構造に従い合成された純物です。ですから用量依存性があることが当然です。むしろ臨床治験では用量依存性がないと認可されませんね。

ところが漢方薬は生薬の足し算の結晶です。ガスクロマトグラフィー(HPLC)などで調べるとたくさんの成分のピークが見られます。ですから、ある症状や訴えに対して用量依存性がない、つまり漢方薬を減量した方が有効という経験を希にします。この症例はそのひとつです。

また、漢方薬は添付文書には通常1日3回食前または空腹時に投与とありますが、結構2回の投与でも有効であることは経験します。患者さんが2回の内服で症状が好転するのであれば、それでいいですからね。