これが咽中炙臠か? 「のどがなんか変で、息苦しい」

これが咽中炙臠か?  「のどがなんか変で、息苦しい」

症例

60歳代 男性

元気がなく来院。まず補中益気湯を処方してそこそこ元気になる。

いつも一緒に来る奥さんは元気になったと喜んでいる。

今度は便秘が気持ち悪いと。

麻子仁丸を処方したが、お腹が痛くなるので変えてほしいと。

そこで大建中湯に変更したところとても快便で気分がいいと。

今度は「喉がなんだか変で、息苦しい」と訴える。

昔の言葉で咽中炙臠というものだろうと判断し、半夏厚朴湯を投与

「こんどの薬で体がだるくなったら止めてくださいね」と念を押した。

再診時、息苦しさは楽になるので、頓服で飲みたいと言われる。

以上より現在の処方は

補中益気湯+大建中湯 毎食前

半夏厚朴湯を頓服で

この処方が長く続いている

解説

麻子仁丸は一番優しい大黄を含む漢方下剤と思っています。その麻子仁丸で腹痛がくるようでは、相当虚証なのかなと思えます。実際に大建中湯で快便が得られとても喜んでもらいました。この患者さんが今度は典型的な咽中炙臠と思われる訴えをしました。そく半夏厚朴湯なのですが、半夏厚朴湯はあまりに虚証の人では体がだるくなることがあります。そこで念のために「体がだるくなったら中止してください」と言い添えたのです。

半夏厚朴湯が使えないときは香蘇散が使いやすいと思っています。気の働きを高める薬は結構個人差があると思っています。香蘇散、半夏厚朴湯、柴朴湯、桂枝湯などはいろいろと試してみることが大切です。