条文読めると要注意 葛根湯

条文読めると要注意 葛根湯

症例

30歳代 女性

「先生、花粉症で困っています。」

フローチャートのファーストチョイスは小青竜湯です。

ところが、「うなじが凝る」というではないですか。

そこで、それをキーワードに葛根湯を処方しました。

(再診時)

「あまり、効きませんが」

「では、花粉症のオーソドックスな第一選択の処方を試しましょう。前回は、古典の条文をヒントに、葛根湯を処方しましたが、僕の見立て違いだったようですね」

小青竜湯を処方

(再診時)

「とても良いようです」

解説

傷寒論の有名な条文に、「太陽病、項背 強 ( こわばる ) こと 几几 ( きき )、汗なく悪風する者、葛根湯これを主る」となります。こんな条文を目にすると項背のこわばりと葛根湯が結びつきます。

そこで花粉症には小青竜湯がファーストチョイスですが、同じ麻黄剤である葛根湯を試したくなりますね。しかし、十分に条文の意味がわかり臨機応変に対応できるようになるまでは、定石に従って処方した方が当たることが間々あります。

しかし、失敗が成功への体験になりますので、いろいろと試しながら、患者さんと相談しながら、適切な処方を探す努力をしてください。その集積がつまり経験が一番の財産です。