小柴胡湯は胸脇苦満 半夏瀉心湯は心下痞鞕

小柴胡湯は胸脇苦満  半夏瀉心湯は心下痞鞕

症例

40歳代 男性

「風邪を引きやすい。食欲がない。なんか良い漢方薬はないでしょうか?」

腹診にて明らかに肋骨弓下の圧痛(胸脇苦満)がある。

小柴胡湯を処方

(再診時)

「なんだか飲んでいても、変化を感じない。」

半夏瀉心湯に変更

(再診時)

「食欲も増して、良い感じ」

結局、その後風邪も引かなかった。

解説

風邪を引きやすいときには、小柴胡湯や補中益気湯を処方しています。腹診所見から典型的な胸脇苦満と判断し、小柴胡湯を処方しましたが無効でした。

小柴胡湯は、柴胡、黄芩、人参、半夏、甘草、大棗、生姜の7種類です。半夏瀉心湯は、黄連、黄芩、人参、半夏、甘草、大棗、乾姜の7種類で、小柴胡湯と字はまったく似ていませんが、内容は小柴胡湯の柴胡が黄連に、生姜が乾姜に変わったものです。ほとんど兄弟ですね。

腹診所見も小柴胡湯は肋骨弓下の圧痛(胸脇苦満)と心窩部の圧痛(心下痞鞕)です。似ていますね。つまり小柴胡湯が無効なときは半夏瀉心湯を、半夏瀉心湯が無効なときは小柴胡湯が有効な可能性を示唆します。

この症例も腹診を頼りに小柴胡湯を処方しましたが、半夏瀉心湯が有効であったのです。