風邪に小青竜湯、葛根湯よりいい。 芍薬と甘草あるので、腹直筋緊張

風邪に小青竜湯、葛根湯よりいい。  芍薬と甘草あるので、腹直筋緊張

症例

76歳 女性

「漢方薬ください。わたしは風邪には小青竜湯が良く効きます。」

「かしこまりました。では7日分もあればいいですか。ところで、他の漢方薬も試したのですか?」

「はい、葛根湯や麻黄附子細辛湯はダメでした」

解説

現代西洋医的病名があれば処方や外科治療の選択権は医療サイドに90%以上あります。たとえば胃痛で来院して、胃の内視鏡を施行して、胃癌、良性胃潰瘍、胃炎、胃には特段の病変なしなどと診断されれば、こちらの治療方法が理にかなっているはずです。患者さんが胃癌の治療をしてくれといっても、良性潰瘍であれば内服薬で経過を見ましょうということになります。

ところが漢方薬は昔の知恵です。患者さんの訴えが楽になることが大切なゴールですので、患者さんの意見が優先されるべきですね。

また、最近は漢方が好きな患者さんは、自分の過去の経験からこんな時にはこんな漢方薬が自分にあっていると知っています。それを凌駕するような処方がこちらに思いつかないときは、患者さんの希望通りに処方するのです。そしてこちらも勉強になります。

フローチャートでの風邪薬は、麻黄湯、葛根湯、麻黄附子細辛湯、香蘇散です。でも小青竜湯を希望されればそれを処方します。小青竜湯は麻黄剤で甘草乾姜湯も含まれていますので、冷えと水毒がある患者さんで麻黄が飲める人にはこれがいいことになります。

また小青竜湯は芍薬と甘草を含みますので、腹診では腹直筋のやや緊張が認められると言われますね。