腹診について「先生、お腹診てくれないんですか???」

腹診について「先生、お腹診てくれないんですか???」

症例

「先生、お腹を診てくれないのですか・・・・・・」

僕は外来では全員には腹診を行ってません。

「僕は全員のお腹を必ず診るということはしていません。処方に困ったり、治らないときはお腹を拝見することもありますよ」

解説

漢方ファンの患者さんは、漢方医はお腹を診ることで処方をすると思っています。漢方理論を漢方医のように知っている人もいます。そんな仮想病理概念の羅列を楽しんでいる人もいます。そんな漢方フリークの人は、お腹を触らずに処方を決定すると「この人は本当の漢方医ではない」と判断することもあります。それでいいと思っています。こちらは西洋医ですから。

西洋医で漢方が好きなだけです。漢方フリークのひとは、漢方の専門医に行ってもらいましょう。われわれは現代西洋医学で治らない症状や訴えに対して保険適応漢方エキス剤で対処するだけです。そんなときに腹診も役に立ちますが、敢えて全員に、忙しい外来中に腹診を行う必要はないですね。処方選択に困ったときには腹診は役に立つことがありますね。そんなスタンスがいいと思っています。

全員に腹診をしないといけないというような縛りをかけると外来がつまらなくなります。回らなくなります。

モダン・カンポウでは、腹診を敢えて全員にやる必要がないとしています。腹診をしなくても特段困らないことを確かめるために、僕は2年間腹診をせずに処方選択をしていました。腹診は再診で処方に困ったときにのみ行いました。それでも外来は問題なく回っていました。