【症例集】「妻が肺がんで…」 人参養栄湯で元気に・しかし「主人が…」

【症例集】「妻が肺がんで…」 人参養栄湯で元気に・しかし「主人が…」

症例

70歳代 女性 肺がん術後

僕の本を読んで男性が来院。奥さんが肺がんで手術をして、その後が芳しくないと。全体に元気がなく、外出できない。そんな状態が1年近く続いている。元気をつけて、かつ胸部症状を改善することをヒントに

人参養栄湯を処方。

どんどん元気になった。

ある日奥さんが一人でくる。

「主人が胃癌で、あっという間に他界しました」

奥さんを思いやっていたご主人が先に亡くなるとは・・・

解説

癌の手術や、大きな手術後に元気がなくてなんとかしてあげたいと訴えて来院する家族は少なからずいます。だいたい人参と黄耆を含む参耆剤のなかから処方します。

保険適用ツムラ漢方エキス剤128種のうち、参耆剤は10種類あります。地黄を含むものは十全大補湯、人参養栄湯、大防風場、地黄を含まないものは、補中益気湯、半夏白朮天麻湯、帰脾湯、加味帰脾湯、当帰湯、清心蓮子飲、清暑益気湯です。スタンダードバージョンは補中益気湯、貧血があるときは十全大補湯、肺病変異は人参養栄湯としています。

そこで、相談された内容から人参養栄湯を処方して、そして奥さんは元気になりました。その奥さんが元気になって外来に来て、まさか、ご主人が亡くなった報告とは思いませんでした。なんだか奥さん想いのご主人が先に逝くなんて切ないですね。残された奥さんは、ご主人がみつけた漢方のお陰でものすごく元気になったと感謝してくれています。