【症例集】生理時の静脈瘤の痛みに当帰芍薬散

【症例集】生理時の静脈瘤の痛みに当帰芍薬散

症例

30歳代 女性

「先生、ふとももの内側、この部分が紐状に生理の時に痛いのですが?」

「これは静脈瘤の原因となる大伏在静脈が生理の時に痛むためです。静脈瘤が比較的軽度の人に希に起こります。西洋医学的な鎮痛剤であるバファリンを少量飲んでも効きますし、漢方薬の当帰芍薬散も有効です。」

「では、まず漢方薬試してみたいです」

解説

生理の時に大伏在静脈に沿って痛むことがあります。漢方を知るまでは小児用のアスピリンを投与していましたが、最近は「生理の時に」というキーワードから当帰芍薬散を処方しています。チョイスが増えたと言うことで、どちらでも試して患者さんが有効な方を選択すればいいと思っています。

当帰芍薬散は女性というだけで使用頻度が高い薬です。女性の訴えにはなんでも当帰芍薬散が有効な可能性があります。当帰・芍薬・川芎・伏苓・蒼朮・沢潟の6種類から構成されます。前半3つは駆瘀血効果、後半3つは利水効果です。つまり当帰芍薬散は駆瘀血剤+利水剤です。

四物湯(当帰・芍薬・川芎・地黄)から地黄が抜かれると、駆瘀血効果が強くなると考えています。四物湯を駆瘀血剤に分類する人は少なく、地黄がないことが大切と思います。