【症例集】加味逍遥散は更年期障害の特効薬・男性でも加味逍遥散

【症例集】加味逍遥散は更年期障害の特効薬・男性でも加味逍遥散

症例

70歳 男性

「近所の内科診療所に通院していたが一向に良くならない」。

手足がほてる、よく眠れない、トイレが近いなど、原因不明の様々な体調不良に悩んでいた。そこで、初老期の訴えに有効な牛車腎気丸を4 週間処方した。

ところが4 週間後

「良くならない」と不満気だ。次に、手足のほてりに効くとされる三物黄芩湯に変更して4 週間試してもらったが、やはり症状の改善は見られなかった。

診察時に話をじっくり聞くと、日常の出来事にくよくよしたり、様々な事柄に不満を感じていることが分かった。女性の更年期障害に見られる精神状態に近いと感じたため、加味逍遥散を処方した。

すると徐々にいろいろな症状は快方に向かった。

解説

加味逍遥散は女性の更年期障害のくすりとして、漢方をすこし知っている医師や薬剤師には認識されています。添付文書にも女性の病気の記載ばかりです。ところが昔は、「とかく申し分の絶えざる者」に用いたそうです。

つまり男性でもいいのですね。女性の更年期に縛られることもありません。20歳から80歳以上まで何歳でもいいのですね。とかく申し分の絶えざる者とは、いまでいう更年期障害もどき、自律神経失調症もどきとの理解でよいと感じています。

注意点は、男性に処方するときには、「薬剤師の先生は添付文書に従って女性の病名を羅列するかもしれませんが、処方間違いではありません。このくすりはあなたの症状を治すくすりですから」と念を押しておかないと、処方ミスと怒鳴り込まれることがあります。そんな経験を数回しました。