【症例集】マラソンランナーのNSAIDsで無効な痛みに。ちょっと無謀でした

【症例集】マラソンランナーのNSAIDsで無効な痛みに。ちょっと無謀でした

症例

40歳代 女性

マラソンを始めて数年経つ市民ランナー。走るとアキレス腱が痛いと訴える。整形外科では抗炎症剤をもらっている。整形外科の先生は、「しばらくマラソンは控えるように」と忠告している。

なんとか次のマラソンを完走したいと僕の外来に

数キロ走るとアキレス腱が痛くなり歩いてしまうと。

どうしてもと懇願されて、越婢加朮湯を処方した。

すると7日後のフルマラソンに完走できたと嬉しそうに訪れた。

解説

これは僕がトライアスロンを始める前の症例です。つまりスポーツに対して全く理解がない医師のやったことです。西洋薬剤の痛み止め(NSAIDs)でまだ痛みが残るときに、昔の漢方の痛み止めである麻黄剤が有効なことがあります。麻黄を含めばどれも鎮痛効果がありますが、麻黄の量が最も多い越婢加朮湯を処方しました。その結果、運良くマラソンが完走できたのですね。

さて、この対処は間違いですね。正しく走れば痛みは出ません。彼女の走り方に問題があるので、整形外科の先生がマラソンの中止を勧告したのはまったく正しいのですね。正しく走り、正しく休養すれば痛みは出ません。医師よりも必要なのは正しい走り方を教えてくれるスポーツトレーナーだと思います。

ともかく、麻黄剤が効くのだと認識した症例です。テニス肘で痛くてテニスが出来ないと訴えた初老の男性にも効きました。そんな昔の経験です。