【症例集】無菌性膀胱炎に猪苓湯合四物湯

【症例集】無菌性膀胱炎に猪苓湯合四物湯

症例

40歳代 女性 ピアノ教師

冷えると尿意を催して困ると来院

泌尿器科はすでに受診しており、最近による膀胱炎ではないとのこと

ピアノのレッスンがもたなくて困る。45分間の我慢ができない。

そこで猪苓湯合四物湯を処方

(再診時)

「なんとなくいいようだ」

6ヶ月間継続投与する。

完全とは言えないが、ピアノのレッスンには全く支障がなくなって嬉しいと

解説

無菌性膀胱炎には猪苓湯合四物湯が有名ですが、こんな使用方法は昔の漢方にはありません。無菌性膀胱炎という病名も当然に昔はないでしょうから。大塚敬節先生が使い始めたと言われています。漢方薬の歴史は古いのですが、現代風の病名や症状に使用すると言うことは現代だからできることです。みなさまの専門領域で、かつ西洋医学だけでは限界がある場合など、是非漢方薬をいろいろと試してみてください。そして著効例をどんどんと報告して頂きたいのです。

この患者さんも完全には治りませんでした。でも相当良くなって感謝されました。その後は、他の訴えに対して漢方薬を処方しました。すると、頻尿のことはほとんど忘れてしまったようでした。

四物湯は血虚に有効な漢方薬で、女性の妙薬とも言われます。四物湯単独で使用されることは少なく併用されます。苓桂朮甘湯との併用は連珠飲、小柴胡湯との併用は柴物湯です。ツムラのエキス剤で四物湯を含むものは、温清飲、芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)、柴胡清肝湯、七物降下湯、四物湯、十全大補湯、疎経活血湯、大防風湯、猪苓湯合四物湯、当帰飲子の11種類があります。