【症例集】急性症からまず治す。そして日頃の漢方薬はお休み

【症例集】急性症からまず治す。そして日頃の漢方薬はお休み

症例

40歳代 男性 (自験例)

日頃から大柴胡湯と桂枝茯苓丸を内服している。これは花粉症が軽快し、熟眠感が増し、いぼ痔が消失しているからである。

(疲労が激しいとき)

愛用漢方薬は補中益気湯。疲れが溜まったと感じたときは、補中益気湯を内服する。このときは、日頃飲んでいる漢方薬は休薬です。

(風邪が長引いたとき)

小柴胡湯+麻杏甘石湯を愛用している。このときも、日頃飲んでいる漢方薬は休薬です。

(風邪を引いたかな)

すぐに葛根湯を飲みます。日頃飲んでいる漢方は出来れば休薬ですが、すでに飲んでいても、葛根湯を飲みます。

解説

先急後緩、先表後裏など、先に治す病気のヒントになる言葉があります。ゆっくりの病気よりも急な病気を先に治す。表の病気が先で裏はあとからと言ったことですね。

ともかく、漢方薬は生薬の足し算の結晶にて、どんどんと足していくと効きが悪くなることがあります。そこで日頃飲んでいる漢方薬は休薬するのですね。でもこれは建前で、すでに日頃の薬を飲んでしまって、その後、風邪の漢方を飲みたければ、もちろん飲みます。できれば服薬する漢方薬を増やさないということです。

西洋薬剤ではむしろやってはならないことですね。風邪でPL顆粒を内服するからと言って、日頃飲んでいる降圧剤、糖尿病の薬、向精神薬などを、休薬することは有り得ませんね。漢方薬では併用はなるべく慎むということが建前です。

漢方が生薬の足し算の結晶ということが腑に落ちていれば、当たり前の処方選択ですね。