立ちくらみ・起立性低血圧でお悩みの方に【漢方医が解説】
- 2018.11.23
- 漢方処方119番

朝学校に行けない、朝礼で倒れてしまう学生さん、通勤電車で倒れてまうOLさん、立ちくらみで悩まれている方は多くいらっしゃいます。
立ちあがるとふわーとし、目の前が暗く視界が狭くなっていくような症状が一般的です。このような状態を起立性低血圧といいます。脳貧血と言うこともあります。
立ちくらみでお悩みの方に、起立性低血圧が起こるメカニズムと、効果的な漢方薬、予防のための生活習慣をご紹介します。
起立性低血圧とは
起き上がるなどの動きで、頭部の位置が急に移動した際に、ふらつく、気が遠くなる、めまいが起こります。
頭の位置が動いた際、脳に血液が行かず、一時的に脳内の酸素が不足することが原因です。通常は、立ち上がった際に心拍数を増やしたり、下半身の血管を収縮させて脳に血流を届かせる働きを身体が行うのですが、何らかの原因でこの機能が正常に働かないと、立ちくらみを起こします。
通常は、数分もすれば意識は元に戻ります。10分以上経っても意識が戻らない場合は、脳血管疾患など他の疾患の可能性もありますので、医師の診断を受けてください。
どんな起立性低血圧にも半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
起立性低血圧になりやすい方には半夏白朮天麻湯が有効です。体力・気力を増す生薬、人参と黄耆(おうぎ)が含まれています。元気がなく、めまいがある方に有効です。
あまり効かない時は真武湯(しんぶとう)
半夏白朮天麻湯が効かない時に試しましょう。温める生薬の代表である附子(ぶし)が入っています。高齢者や、冷えを感じている方のめまいに有効です。
漢方は養生のひとつ
漢方は日常生活管理(養生)のひとつと考えています。早起きして、朝ごはんをしっかり食べ、排便をして家をでていくような子供は、立ちくらみを起こすことはありません。
若い女性の極端なダイエットなども、当然立ちくらみの原因になります。
暴飲暴食をしない、なるべくストレスをためない、睡眠をしっかり取る、適度な運動をする、お酒やタバコは控える、といった一般に言われている生活習慣を整えることが、なによりも予防につながります。そのひとつとして、漢方を試してみてください。
まとめ
・立ち上がって起こる立ちくらみは起立性低血圧がほとんど
・まずは半夏白朮天麻湯
・予防には生活習慣を整えることも大切
この記事で紹介した漢方薬
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