空咳が続く場合に効果的な漢方薬とは【漢方医が解説】
- 2018.12.04
- 漢方処方119番

空咳は辛いですね。コホンコホンという症状が続き、止めたいと思っても止まりません。かえってひどくなるような有様です。西洋医学の薬で効果がある場合もありますが、漢方薬にも良いお薬があります。
今回は、基本の単剤とそれがイマイチな場合に組み合わせて使える方法をご紹介します。
どんな空咳にもまずはコレ
麦門冬湯(ばくもんどうとう)は、喉の奥に潤いがなく、イガイガして咳がとまらない。そのような時のお薬です。1包×3回/日を数日〜6日服用します。
長引く場合は
麦門冬湯を6日飲んでもなお続いている場合は、小柴胡湯(しょうさいことう)を併用します。小柴胡湯は急性期を過ぎたときの万能薬です。麦門冬湯と小柴胡湯のコンビネーションをそれぞれ1包×3回/日を2週間までをメドに服用します。
麦門冬湯の効果が感じられない場合は
麦門冬湯を数日飲んでも効果が感じらない場合は、麻杏甘石湯(まきょうかんぜきとう)を併用します。効果が増強します。感染性の咳には最初から麻杏甘石湯です。1包×3回/日を2週間服用します。
まとめ
まずは麦門冬湯を、それでも長引く場合は小柴胡湯と、効果が感じられない場合は麻杏甘石湯と併用します。
長引く空咳には滋陰降火湯(じいんこうかとう)が有効な場合もあります。
今回ご紹介した漢方薬
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Author:新見正則 投稿一覧
1985年慶應義塾大学医学部 卒業 1998年英国オックスフォード大学医学部博士課程 移植免疫学にてDoctor of Philosophy (D-Phil) 取得 2002年帝京大学外科准教授 2013年ハーバード大学にてイグノーベル賞受賞。帝京大学医学部附属病院において国内で初めて保健診療のセカンドオピニオン外来(外科一般)を開設し、その普及に尽力してきたパイオニア。テレビや新聞などメディアでの紹介も多数。西洋医であるとともに漢方医でもあり、同科血管外科グループにおいて血管、漢方、未病、冷え症の各外来を担当。日常生活や食生活の改善指導、西洋薬・漢方薬の処方により、多くの患者の症状を改善してきた実績を持つ。