便秘の際に麻子仁丸で腹痛が起きる場合の漢方薬【漢方医が解説】

便秘の際に麻子仁丸で腹痛が起きる場合の漢方薬【漢方医が解説】

便秘の際の基本漢方薬は麻子仁丸(ましにんがん)です。以前の記事でその使い方をご紹介しました。

実は、この麻子仁丸を使うと腹痛が出る方がいます。これは麻子仁丸に含まれる大黄(ダイオウ)の仕業です。大黄は優れた下剤効果を発揮する生薬で、麻子仁丸にはこれを含め5つの生薬が入っており、優れた便秘改善役に仕上がっています。

この大黄。多くの方にあまり気にせずに使っていただけますが、中には腹痛を訴えられる方がいます。そこで大黄を使用していない、腹痛を起こしにくいお薬を今回はご紹介します。

麻子仁丸で腹痛が出る場合の第一選択肢は

生薬の柴胡(サイコ)には、軽い下剤作用があります。大黄が効きすぎる方には、この柴胡の作用を利用して便秘の改善をはかります。柴胡が含まれる抗便秘薬は加味逍遙散(かみしょうようさん)です。1包×3回/日を4週間ごと服用します。柴胡の穏やかな作用で腹痛なく便が出ることと思います。

イレウスのようになってガスで辛い方は

イレウスとは腸管麻痺」によって腸管蠕動が低下する状態です。ガスが溜まって苦しい場合などがこれです。そんなときは大建中湯(だいけんちゅうとう)を使用します。大建中湯は、便を柔らかくし、腸の蠕動を亢進します。1包×3回/日を4週間ごと服用です。

子供の便秘には

大黄が含まれるお薬よりも、効果が穏やかな漢方薬をお勧めします。柴胡が含まれる小柴胡湯(しょうさいことう)を。慢性気味でしたら1包×3回/日を4週間ごと服用しますと、体質が改善されていきます。

乳児にも使えるお薬です。母乳では滅多に便秘にはなりませんが、ミルクでは便秘になってしまう子がいます。そういう場合も小柴胡湯はお使いいただけます。小健中湯(しょうけんちゅうとう)も有効です。

まとめ

第一選択肢は柴胡が含まれる加味逍遙散を。お腹にガスが溜まって苦しい場合は大建中湯を。乳児を含めてお子さんには小柴胡湯や小健中湯をおすすめします。

今回ご紹介した漢方薬