腰痛の急性期(ぎっくり腰)に使っていただきたい漢方薬とは【漢方医が解説】

腰痛の急性期(ぎっくり腰)に使っていただきたい漢方薬とは【漢方医が解説】

グギッ! イデデデデ! 急性腰痛症(ギックリ腰)ですね。

ギックリ腰を発症した直後は身動きすることすら困難なほど、痛みに襲われます。少しづつ動かせる状態を見極めながら、まさに這いずりながら休める場所を探すことでしょう。

このギックリ腰。原因が不明なことが多いです。体幹の深層筋が弱化していて、腰椎(腰骨)を守れずに負担が一箇所にかかるために発生するという説もあります。いずれにしろ、少しでもラクになりたいことでしょう。

このような場合には西洋医学の痛み止めや湿布などに加えて漢方薬を併用する方法があります。今回は急性腰痛症に最適な漢方薬をお伝えします。

1.急性期は二つの漢方薬を使用する

痛みが強い時期は、疎経活血湯(そけいかっけつとう)芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を併用します。

疎経活血湯は17種類もの生薬からなる漢方薬で、冷えている部分を温めたり、湿っている部分の水分とり除くことで、「関節痛」、痛み・しびれを改善する薬です。また慢性的な痛みにも効果があるとされています。

芍薬甘草湯は、特に「筋肉が痙攣して痛む」ような時に有効な薬です。芍薬と甘草だけというシンプルな配合です。

芍薬甘草湯の甘草は量が多いので、慢性使用は勧められません。この併用は1包3回/日×1週間を目安とします。

2.長期化したら単剤にする

1週間たてば痛みもある程度落ち着き、以前と同じような行動がかなりできるようになってきているでしょう。8日以降痛みが残っている場合は薬を疎経活血湯のみにします。

3.漢方薬は併用してもOK?

漢方薬だけで治そうとしないでください。まずは西洋医学の検査と治療を最優先にします。そのうえで効果をあげるものとして漢方薬を使用します。

また今回ご紹介した通り、漢方薬は目的によっては併用してもかまいません。経験的に相性のよい2種類を同時に使用することがあります。例えば就寝前に翌日の便通をよくする目的で麻子仁丸(ましにんがん)を使うことはポピュラーな方法です。

併用はOKといっても、さすがに4種類を同時に使用することはありえません。

4.まとめ

・急性期は、疎経活血湯と芍薬甘草湯を併用します。

・1週間たったら疎経活血湯のみにします。

・漢方薬は相性が良いものは併用することがあります。

急性期を脱したら、現代医学では動かせる範囲で動かすようにします。1週間もずっと安静にしていることはありません。また体幹の弱化がギックリ腰を引き起こしていることもありますので、心当たりのある方は日頃からトレーニングしておくこともお勧めします。