【症例集】よくある質問「どのぐらいで治りますか?」

【症例集】よくある質問「どのぐらいで治りますか?」

症例

これもよく聞かれる質問です。

「先生、どれぐらいで治りますか? 漢方は長く飲むことが必要なんでしょうか?」
「漢方でも、風邪などは半日が勝負なんですよ。でも経過の長い症状や訴えにはやはり時間が必要です。」
「それでどれぐらいで治りますか?」
「治るという程度が、意味がひとそれぞれで難しいのですが、大塚敬節先生は、罹った年数の半分罹ると説明していました。」
「そんなにかかるのですか・・・・・」

そうお答えするとすこしがっかりされるような表情をなさることもあります。

解説

「どのくらいで治りますか?」という質問は、当然にされる質問ですね。しかし、こちらも返答に窮する質問です。モダン・カンポウの立ち位置は西洋医学の補完医療です。今の医学で治らない、良くならない、良くなったがもっと良くなりたい、といった訴えがすぐに良くなることはないですね。でも患者さんは早急な解決を求めることもあります。

また、治るという目標がデジタル化されていないので、お互いの認識がずれることもありますね。そんなきわめて曖昧な目標の答えをどうやって説明するかも大切な外来の知恵です。

僕は、まず当方も一生懸命努力することを伝えます。そして少しでも良くなることをお互いの目標にします。そんな会話をしても、なおどれぐらいで治るかと問い詰められると、僕は先ほどのように大塚敬節先生を引き合いに出して、説明します。「漢方の大家の大塚敬節先生は罹った年数の半分必要だと説明していたそうです」と言うのですね。多くの患者さんはこんな会話で、早急な解決がやはり無理であることを納得します。しかし、すこしずつ良くなることの連続が相当の解決を生むのです。