しゃっくりの止め方と、長期間続くしゃっくりへの解決策
- 2018.11.13
- 漢方処方119番

しゃっくりは比較的よくある現象ですが、静かなところで始まると恥ずかしいですね。
基本的にはある程度の時間でおさまるのですが、中には2日以上長期間に渡って続くことも。特に長期間に渡って続くしゃっくりに対して、有効な西洋薬というものがありません。診療でしゃっくりの相談をされて困ってしまう場面もよくあります。そんな症状に対して、漢方薬という選択肢をご紹介します。
1.基本的なしゃっくりの原因
しゃっくりとは、横隔膜(おうかくまく)がけいれんしておこる症状です。横隔膜は呼吸に関わる筋肉で、肺のすぐ下にドーム型に付いています。

以下のような原因で、横隔膜がけいれんしてしゃっくりがおこります。
・突然の興奮状態、ストレス
・過度な飲酒、喫煙
・食べ過ぎや炭酸飲料の飲み過ぎ、または空気が胃に入って胃が膨れたとき
・胃腸の急激な温度変化
2.簡単なしゃっくりの止め方
横隔膜は呼吸に関わる筋肉です。呼吸へのアプローチが基本的な止め方としては有効です。
・前かがみになってゆっくり呼吸する
・鼻(できれば耳も)をつまんだ状態で水を飲む
3.長期間続くしゃっくり
長期間続くしゃっくりの原因は多々ありますが、その中でももっとも多いものが「逆流性食道炎」などの消化器の不調です。
・逆流性食道炎
・過度の飲食等による胃の膨張
・胆嚢の感染症、または横隔膜下の感染症、消化器官の炎症、腫瘍、肺炎、ぜんそく、胸膜炎など
・アルコール摂取や高血圧、血液中のカルシウムやカリウムの不足などの血液成分の変化
・特定の医薬品の副作用 – ステロイド、精神安定剤、およびメチルドパ(血圧用)を含む鎮痛剤など
4.しゃっくりへの漢方薬治療
まず呉茱萸湯(ごしゅゆとう)を試してみましょう。1包×3回/日を数日
呉茱萸湯が効かない場合は、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)を試してみましょう。1包×3回/日を数日
まとめ
・しゃっくりは基本的には時間とともに止まる
・どうしてもすぐに止めたい時は、呼吸法を活用する
・長期間に渡ってしゃっくりが続く場合、呉茱萸湯→半夏瀉心湯という順に試す
この記事で紹介した漢方薬
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