頭がふわふわするとき【漢方医が解説】

頭がふわふわするとき【漢方医が解説】

「頭がふわふわする感じがする」という患者さんが多くいらっしゃいます。何か重い病気の前兆かと、不安になられている方も多いかと思います。

「頭がふわふわする」と言って受診した患者さんの大多数はまったく問題ありません。しかし、「ふわふわ」というのは個人の主観的な表現なので、「ふわふわ」の定義が正確にはできません。そんな訴えのときは、稀に怖い病気が隠れていることがあります。

そんなよくわからない訴えで大切な視点は、点ではなく、線で見ることです。つまり今はふわふわしているが、そのふわふわがだんだんひどくなっているのか、変わらないのかです。そして、何年も前からあるふわふわ感で受診されたときは、怖い病気はありません。怖い病気であれば当に悪化しているはずです。漢方の出番です。真武湯(しんぶとう)を気長に処方すると治ることがあります。

線で見るとは、症状の経過を見ると言う意味です。ですから、ふわふわ感がどんどんと増悪しているときは検査を行います。一般的な採血検査と、頭部CTの撮影で相当の情報が得られると思います。その検査で異常がなければ、また経過観察です。線で病気を見るためです。

そんな西洋医学で拾いきれない訴えのときには、昔の知恵である漢方は本当に有効なのです。漢方は西洋医学的病名がなくても、症状から有効性の相関の高い漢方薬を選べるからです。そして効かない時は次の選択肢を使用します。そしてまた次もあるのです。たくさんの選択肢があることが漢方の魅力です。

また、自律神経失調症や更年期障害による不定愁訴のひとつがふわふわ感である疑いがあるときは、加味逍遥散(かみしょうようさん)を気長に処方します。