花粉症対策完全版!もっとも大切なことと、対策・予防の全て【西洋医×漢方医が解説】

花粉症対策完全版!もっとも大切なことと、対策・予防の全て【西洋医×漢方医が解説】

花粉症シーズンの到来ですね。困っている方がたくさんいらっしゃいます。花粉症は、症状や効果的な治療が人によって様々です。ある人には合う薬や対策も、別の人では効果がないという場合も多いです。この記事では、西洋医、漢方医である僕があらゆる花粉症対策を紹介するとともに、「もっとも大切で、見落とされがちなこと」をご紹介します。

花粉症とは何か

花粉症がなぜこれほど国民病になったのか、実は詳細な原因が不明です。花粉症はアレルギー反応のひとつです。アレルギーはタンパク質に対する免疫系の過剰反応です。花粉のタンパク質に対する過敏な反応で、目がかゆくなり、喉がかゆくなり、クシャミ、鼻水、鼻づまりが起こります。

ところが、人によって辛い症状は様々です。クシャミや鼻水で困る人、鼻詰まりで困る人、目がかゆくなる人、喉がかゆくなる人など。同じ花粉に対するアレルギー反応なのに不思議ですね。

ニュースで報道される花粉の飛散量が2倍になれば、症状が2倍になる訳ではありません。症状が悪化すると少々の花粉の飛散でも結構辛い状態になります。また花粉の飛散が終了しても症状がしばらく続くこともあります。スギの植林が国民病の原因という説もありますが、都会と田舎で花粉症の発生頻度は都会が断然多く、排気ガスや工場の排煙に花粉が重なるとより重篤化すると言う意見もあります。

そして、いろいろな花粉症のタイプや症状があり、抗アレルギー剤はどんどんと開発されていますが、人によって効果のある薬剤が異なることも不思議です。遺伝的な要因もあると言われています。ともかく、花粉症に対するアレルギー反応であることは間違いありません。アレルギー反応の出方に個人差があるので、人によっていろいろな症状を呈するのです。

もっとも確実な対策は、花粉から逃げること

一番確実な花粉症対策は花粉から逃げることです。花粉がない地域に移住することが最良の手段でしょう。しかし、これは現実的ではありません。花粉の被爆を避けることが大切なのです。マスクをする、布団の外干しはしない、窓を開けない、上着は玄関で脱ぐ、目が痒いひとはゴーグルをする、なども効果的な対策です。顔を拭いたり、洗髪をするのも有効でしょう。花粉をともかく体から除去しましょう。

花粉対策で忘れがちな、鼻の中

しかし、上記のすべてを行っても花粉を除去できない部分があります。それは鼻の中です。マスクをして、ゴーグルをしても、僕達は常時息をしています。鼻の穴から常時花粉が出入りしています。そんな花粉は鼻毛にも着くでしょう。鼻の奥の粘膜にもこびりついているハズです。そんな花粉に対する対策を実は行っていないのです。

花粉症に対して、「みんなやっていないけどもっとも大切なこと!」は、「鼻うがい」です。鼻の中の洗浄です。鼻の中に水を通すのです。それもしっかりと鼻の奥まで水で洗って、水が喉に落ちるようにするのです。いろいろな手段で花粉への防御、減少対策をしているのに、鼻の中はまったく無防備なのですから。

鼻うがいの方法

ちょっと怖いかもしれませんが、やり方は簡単です。

まず、水を用意します。水道水でいいです。そこに一握りの塩を入れます。正確には生理食塩水の濃度にします。0.9%、つまり100mlの水に約1グラムの食塩を入れるのです。生理食塩水とは体の濃度(正確には浸透圧)と同じということです。ですから水で鼻うがいをする時に感じるツーン感が激減します。お風呂で練習するといいですよ。0.9%の食塩水を入れた容器を用意して、頭をちょっと倒して、そして鼻の中に流し込んで下さい。

この動画では専用の容器で丁寧に生理食塩水を作っていますが、いろいろと試してみてください。

もしも、そんな塩入の水の用意や容器の準備が面倒な人は、ネットや薬局で、「鼻洗浄器」を購入して下さい。数百円から数千円で手に入ると思います。こちらは、ボトルにノズルが着いているので、簡単に鼻を洗浄できます。また洗浄剤も販売されています。

[amazon_link asins=’B000FQSODO,B075XJ6MFQ,B078JSY9GW,B014P9C5B8′ template=’CopyOf-ProductGrid’ store=’stretchpole07-22′ marketplace=’JP’ link_id=’2e738a4c-5382-467d-8dba-b82772acc9a5′]

僕は毎週月曜日と金曜日の朝に泳いでいます。プールの塩素で花粉症が悪化します。ですから、プールのあとはシャワー室で上手に鼻洗浄をしています。慣れると通常の水道水で鼻を洗っても、あまり苦痛ではなくなります。これは耳鼻咽喉科の専門医の先生も実はお勧めしている「花粉症に行うべきこと」の最重要のことなのです。

花粉症に対しての西洋薬について

西洋薬は、人によって効果が違います。効きが悪いときはいろいろと試して下さい。抗アレルギー剤は処方箋がなくても、薬局でも手に入る時代になりました。花粉症で苦しんでいる方は、「鼻うがい+いろいろと試すこと」が大切です。

簡単に、お役立ち情報を解説します。コンタクト使用時でも使える抗アレルギー剤の点眼薬はアレジオンです。点鼻薬は、1日1回のものが主流ですが、1日6回使用のインタールは鼻うがいの意味で重宝します。内服薬のビラノア、デザレックス、ディレグラは運転時の使用禁忌がありません。ポララミンは妊婦に使用してもOKです。

花粉症に対しての漢方薬について

漢方薬も有効ですよ。小青竜湯(しょうせいりゅうとう)がファーストチョイスになります。麻黄に含まれているエフェドリンに交感神経刺激作用があるので、鼻水やクシャミがとまります。これは漢方薬というよりもむしろ麻黄による西洋医学的な効果の発現です。

漢方薬らしい効果は、小青竜湯は甘草乾姜湯(かんぞうかんきょうとう)を含んでいるので水毒(水のアンバランス)の対処も可能なのです。甘草乾姜湯を含まない麻黄湯(まおうとう)や越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)では良くならないが、小青竜湯が体に合っているという人は多数います。麻黄の量で言えば、医療用漢方製剤の小青竜湯は1日当たり3グラムですが、麻黄湯は5グラム、越婢加朮湯は6グラムなので、小青竜湯が麻黄湯や越婢加朮湯よりも有効という理由に麻黄の量は該当しません。そんな時は甘草乾姜湯が主役と思っています。

また、漢方薬は気長に飲んで体質を改善する作用があります。小青竜湯の裏処方と呼ばれる苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)を気長に飲んで、苓甘姜味辛夏仁湯では対処できないときに西洋薬の抗アレルギー剤を重ねることを最近はよく提案しています。苓甘姜味辛夏仁湯には麻黄は含まれていませんが、甘草乾姜湯は含まれています。また、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)という体質改善の漢方薬を気長にお勧めするときもあります。

麻黄の成分であるエフェドリンや、プソイドエフェドリンとアレグラを一緒にしたディレグラは前述のように運転禁忌の指導がないので、使いやすいのです。

[amazon_link asins=’B07B7SPGLT,B0012ILNZU,B00F4MOWZ8,B00NUTMNH6,B07B7LG55J,B001TIGL2S’ template=’CopyOf-ProductGrid’ store=’stretchpole07-22′ marketplace=’JP’ link_id=’98be6127-d8f5-471c-88e5-cd4921c814ce’]

その他治療法について

また、鼻の粘膜をレーザーで焼く(焼却する)治療も喜ばれることがあります。鼻粘膜を介しての花粉のアレルギー反応の培地となる粘膜を焼却するとこで、軽減させようという作戦です。耳鼻咽喉科の専門医先生とご相談ください。もちろん公的医療保険が使用可能です。

体質改善という視点では、漢方薬の他にも減感作療法というものもあります。花粉のエキスを口の中に入れて、そして免疫の反応性を低下させようという作戦です。治療期間が数年に及ぶことが多いのですが、漢方薬もそんなスパンで体質改善を導きますので、同じようなものです。舌下減感作療法は数年前から保険適用になっています。

オックスフォード大学博士課程で移植免疫学を学び始めた頃、経口免疫寛容ということもやっていました。経口免疫寛容とは食べるものには対しては、免疫系は働かないように調節されているということです。免疫系は自分のタンパク質に対しては反応しないようにセットされています。そして、生きていくために食べる物に対しても、生まれてから免疫系が過剰反応しないようにセットされます。なぜなら、人には存在しない動物性タンパク質や植物性タンパク質に対して常時免疫系が働いていては食べられるものがなくなります。ですから、口から入るものには免疫系が働かない(寛容)状態になっているのです。

つまり、子供の頃から好き嫌いなくいろいろなものを食すること、食べさせることが大切なのです。清潔さとアレルギーは反比例します。寄生虫が多い時代、汚い時代に日本には花粉症を含めたアレルギー疾患は稀でした。綺麗になるに従って、寄生虫疾患の減少に従って、花粉症を含むアレルギー疾患の頻度は上昇しています。汚い時代は花粉を自然と食していたので、花粉症が少なかったのではと僕は思っています。

理屈はともかく、鼻うがいはすぐに実施可能です。すごく効果的ですので、花粉症で困っている方、とくに鼻症状で困っている方は是非お試し下さいね。

まとめ

・とにかく花粉から遠ざかる工夫をする

・鼻うがいがもっとも効果的

・西洋薬、漢方薬は自分に合うものを探す

・耳鼻咽喉科の先生と相談してその他の治療法も検討する