【症例集】お年寄りの風邪に麻黄附子細辛湯・汗が出すぎて大失敗

【症例集】お年寄りの風邪に麻黄附子細辛湯・汗が出すぎて大失敗

症例

80歳代 女性 (僕の母)

夕方から風邪っぽいと訴える。通常は香蘇散がよく効く漢方薬と知っている。

ところが手元に香蘇散がなく、麻黄附子細辛湯を1包内服する。

早々と就寝。夜中に多量の発汗あり。

3回も下着を取り替えたと。

翌朝、「くたびれて風邪と闘う元気もない」と。

その後、香蘇散を内服させ、3日で軽快。

解説

フローチャートでは、元気なお年寄りの風邪用漢方薬は麻黄附子細辛湯、弱々しいお年寄りの風邪には香蘇散となっています。ところが、当日、お気に入りの香蘇散が手元にありませんでした。

そこで、もっとも優しい麻黄剤と言われる麻黄附子細辛湯をたった一服内服させましたが、この結果です。強すぎたのですね。どちらか迷えば虚証用の漢方薬を処方するとうのは鉄則のひとつです。手元にあるもので頑張るのも鉄則のひとつです。

同じようなことが起これば、香蘇散にかわる桂枝湯を内服させるでしょう。桂枝湯がなければ、半量の麻黄附子細辛湯を試してみたいですね。この女性は僕の母です。半量でも汗が出すぎるのであれば、麻黄附子細辛湯の量の問題ではないことがわかります。その時は、麻黄を含まないもので攻めるしかないですね。