高齢者が総胆管結石の手術…漢方薬の効果は?
- 2019.04.21
- 漢方処方119番

ご質問をいただきました。
Q. 今度うちの親父(71才)が胆管結石の手術を受けるのですが、少し難しい手術になると言われたのですが、本当にそんなに難しいのですか。10年前に胆嚢は取っています。
A. 総胆管結石の手術は一般的な手術です。通常の71歳なら問題ありません。しかし、71歳でも合併症があったり、持病をお持ちの時は少し難しい手術になるでしょう。胆嚢を10年前にとっていて、癒着が激しければ、少々難しい手術になります。
また、実は胆管がんであれば、相当難しい手術になります。胆管と膵臓の一部(膵頭部)を切除して、その後、胆管と膵管、そして消化管を繋げ直す必要があります。これは手術経験が豊富な外科医にお任せすることが大切です。
総胆管結石には漢方薬の出番はないですね。総胆管結石は黄疸の原因になります。胆汁を消化管に排泄するルートが総胆管だからです。黄疸への精一杯の対応は、昔は茵陳蒿湯(いんちんこうとう)でした。最近は、手術後に茵陳蒿湯を使用する肝胆膵外科医が増えています。
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Author:新見正則 投稿一覧
1985年慶應義塾大学医学部 卒業 1998年英国オックスフォード大学医学部博士課程 移植免疫学にてDoctor of Philosophy (D-Phil) 取得 2002年帝京大学外科准教授 2013年ハーバード大学にてイグノーベル賞受賞。帝京大学医学部附属病院において国内で初めて保健診療のセカンドオピニオン外来(外科一般)を開設し、その普及に尽力してきたパイオニア。テレビや新聞などメディアでの紹介も多数。西洋医であるとともに漢方医でもあり、同科血管外科グループにおいて血管、漢方、未病、冷え症の各外来を担当。日常生活や食生活の改善指導、西洋薬・漢方薬の処方により、多くの患者の症状を改善してきた実績を持つ。