子供の常備薬として用意しておいていただきたい漢方薬とは【漢方医が解説】

子供の常備薬として用意しておいていただきたい漢方薬とは【漢方医が解説】

お子さんは、すぐに体調を崩しやすいものです。また親御さんとしては、お子さんの声が枯れたり、咳、鼻水をしだすようになると心配でしょう。多くの自治体で子供医療費が無料になるなどして、昔に比べて病院にかかりやすい時代になりました。

とはいえ、西洋医学では風邪そのものを治す薬はありません。病院が出すお薬も今ある諸症状を緩和するだけにすぎません。発熱も咳も鼻水も、ある意味自己免疫が風邪のウイルスと戦っている一つの証拠です。

胃腸風邪も同様で、西洋医学では補水と腸内環境を改善するくらいしか打つ手がないのが実情です。ノロウイルスやロタウイルスでも、原因不明の胃腸風邪でも1週間もすれば改善するので、それを待つということになります。(脱水傾向の場合は点滴をすることもあります)

そこで漢方の力を借りる方法があります。ちょっと調子が悪そうだな、というときに飲ませると効果が感じられる可能性が高いものをチョイスしました。家庭で子供用に常備薬をお探しの方は参考になさってください。

1.発熱・鼻水には

麻黄湯(まおうとう)は代表的な漢方薬の一つで、大人でも風邪をひきそうな時に服用するとカラダをあたためて風邪を退治してくれます。

これは子供の風邪にも好適です。子供用1包を1日3回、服用します。または頓服(一日に何回ときめず、症状が出た時に服用すること)としてお使いいただいても大丈夫です。

2.腹痛や元気がないときは

小健中湯(しょうけんちゅうとう)をおすすめします。実は、虚弱体質(胃腸が弱い、かぜをひきやすい)を改善することは漢方の得意技です。夜尿症(おねしょ)、夜泣きにもこの小健中湯の出番です。

子供用1包を1日3回、症状が改善するまでの期間服用します。虚弱体質のお子さんにはしばらくの間飲ませ続けてください。

3.その他の子供の体調不良には

上記以外の全てのトラブルに効果がある一つの処方があります。五苓散(ごれいさん)がそれです。例えば、頭痛、乗り物酔い、下痢、嘔吐、腰痛、暑気あたりの際はぜひお使いください。発熱時にも効果があるほどです。

子供用1包を1日3回、服用します。または頓服として使います。

4.子供への漢方薬の使い方

子供の漢方薬の処方量は実はこれといったものがなく、結構いい加減です。目安としては小学生は大人の1/2、幼稚園児は1/3、それ以下の幼児は1/4くらいが良いかと思っています。

それでも、副作用が出ないレベルの量であれば飲ませて大丈夫です。麻黄湯は副作用が比較的出やすい方です(それでも西洋薬に比べれば少ないです)。例えば下痢する場合は量を少なくしてください。

5.まとめ

・発熱・鼻水には麻黄湯を

・腹痛や元気がないとき、虚弱体質には小健中湯を

・その他の体調不良のすべてには五苓散だけでけっこう改善します。

子供用にはこの3種類を常備しておくと安心でしょう。