春先の気分不調におすすめの漢方薬6選【漢方専門薬剤師が紹介】

春先の気分不調におすすめの漢方薬6選【漢方専門薬剤師が紹介】

春が近づいてくるととてもウキウイした気分になり「春よ来い!」と思いますが、何かとストレスが多く、体調に気をつけなくてはいけない時期です。

卒業や入学、新社会人になったりお引越しをしたりと、生活環境が大きく変わる時期、うれしいことも意外とストレスになっているってご存知ですか。

そして、「精神的なストレスを受けると、胃腸の症状が出る」って方は多くないですか。また、忙しさにかまけて、簡単なお食事ばかりとっていると、「胃腸がなんとなく重たくて、そのうち気分も重くなってくる」ってことはないですか?

どちらから始まっても、気がたかぶってイライラしたり睡眠不足が続いたり、胃腸の働きが悪くて食欲がなかったり、何となくお食事がおいしくいただけないというのは残念ですよね。そんな時にお勧めの漢方をご紹介します。ストレス社会ですから、ストレス対策の方からご紹介していきたいと思います。

1.四逆散(しぎゃくさん)

柴胡剤です。柴胡(さいこ)は、ストレスからくるさまざまな症状を改善します。イライラ、落ち込みなど情緒の変化、寝付けなくなる、肩こりや身体の疼痛、食欲不振、腹痛、排便異常などの消化器症状、月経不順や月経困難症などに対応できます。

芍薬(しゃくやく)も入っているので、痙攣を止めて(緊張を緩めて)痛みを取る作用もあります。血を補う作用もあり、筋肉のけいれんや筋肉痛、胃の痛み、不眠、眼精疲労やドライアイ、月経不順や無月経などに効果があります。

枳実(きじつ)は、柴胡や芍薬のようにお腹の緊張を緩めて痛みを除きます。

甘草(かんぞう)は、芍薬のように緊張を緩めて痛みを緩和する働きがあります。また、生薬を調和して、この四逆散が全体として一つの薬として作用するようにする作用も持っています。

この4つの生薬から成る四逆散は、ストレスからくる月経不順や月経痛、上腹部の膨満感や痛みなどのお腹の症状によく使われます。またイライラから来る肩こりや緊張性頭痛、その他の身体痛にも有効です。手足を触ると冷たい方にはよく効きます。

2.加味逍遙散(かみしょうようさん)

柴胡剤です。

四逆散よりやや弱々しい方で、沢山訴えがある女性に良いとされます。イライラ、逆上せやほてり、眠りにつけない、肩こり、おなかの症状、月経不順、更年期症状に効果があります。

症状はイライラの度合いに影響され、生理の前に症状が悪くなることが特徴です。

柴胡と合わせて薄荷(はっか)がイライラを落ち着かせます。芍薬と一緒に当帰(とうき)が配合されています。どちらも栄養を補っていきますが、芍薬は即効性がありますが、当帰は比較的ゆっくり効いてくるそうです。

加味逍遙散は、モダン・カンポウでは1年ぐらい続けて服用していただきます。白朮(びゃくじゅつ)、茯苓(ぶくりょう)、生姜(しょうきょう)という生薬が、胃腸の働きを助けていきます。そして、これに甘草が入って、逍遥散(しょうようさん)という処方になります。これに、熱をとる働きのある、山梔子(さんしし)牡丹皮(ぼたんぴ)という2つの生薬が加味されて、加味逍遙散という処方になります。

3.柴芍六君子湯(さいしゃくりっくんしとう)

そうはいってもストレスでイライラもするし、軟便にもなるし、胃も弱くて食欲もないのでどっちにしていいかわからないってときもあるでしょう。こんな時にどうしたらいいの? いっそのこと両方飲む? と思っていたのですが、そんな方には柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を使っています。モダン・カンポウでは、いろいろな処方が胃腸の症状を改善することが出来ず、心身症をともなう消化器の疾患には柴胡桂枝湯を使います。これで大体いいように思います。

実は、そんな方にピッタリな処方があると実践東洋医学講座で奈良和彦先生に教えていただきました。柴芍六君子湯は、六君子湯に柴胡と芍薬を加えた処方です。保険適応はされておりませんの

で、保険エキス剤では、四逆湯+六君子湯あるいは加味逍遙散+六君子湯で対応するそうです。私の「いっそのこと両方飲む?」はある意味正しかったんだな・・・というのが結論です。

4.六君子湯(りっくんしとう)

モダン・カンポウでは、六君子湯は胃腸虚弱の方のファーストチョイスです。食欲低下やみぞおちのつかえや痛み、倦怠感、念便宜もといった症状がある方によく効きます。

人参(にんじん)が入った処方です。胃腸と全身を元気にします。

白朮(びゃくじゅつ)、茯苓(ぶくりょう)は、水分の吸収を促して胃腸の機能を回復させます。さらに、生姜(しょうきょう)、甘草(かんぞう)、大棗(たいそう)が胃腸の機能を整えて元気にします。

陳皮(ちんぴ)、半夏(はんげ)が配合されていて、嘔気やみぞおちの痞えを改善します。陳皮は、ミカン科ウンシュウミカンなどの成熟果皮を乾燥させたものです。いつも炬燵でいただくミカンです。

大棗は、棗(なつめ)の成熟果実を乾燥したものです。ドライフルーツとして売られています。チーズをはさんでいただくのが私のお気に入りです。おつまみにもおやつにもなります。

5.桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)

腹部膨満感やお腹の痛み、および渋り腹、下痢や便秘などの排便異常に有効です。桂枝湯の芍薬を倍量にしたものが、桂枝加芍薬湯です。芍薬がお腹の緊張や痛みを緩和します。もし便秘があれば、これに大黄を加えた桂枝加芍薬湯加大黄を試してみましょう。

6.小建中湯(しょうけんちゅうとう)

桂枝加芍薬湯膠飴(こうい)を加えたものが、小建中湯です。膠飴はお腹を温めて元気をつけ滋養します。胃腸が弱くて腹痛がある時に使う代用的な処方です。いつも元気がない、息切れや寒がりなどの症状があります。お腹が空いたり疲れたりすると症状がひどくなるのも特徴です。子どもの食欲不振や腹痛にはよく効きます。

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