山帰来(さんきらい)・漢方医による生薬解説71

山帰来(さんきらい)・漢方医による生薬解説71

クリスマスシーズンなどに目にすることが多くなる小さなツヤツヤな赤い実をつけるサルトリイバラの親戚です。こちらは学名はSmilax china ですが、漢方で使うサルトリイバラはSmilax glabra です。

『和漢三才図会』に「梅毒の重い者は山に捨てられる風習があったが,土茯苓を服し治って帰って来たところから”山帰来”と名付けられた」とあります。つまり、土茯苓の別名が山帰来です。杉田玄白の診療録にも1000人の患者のうち700人は梅毒であったという記載があります。梅毒はそれほど江戸時代には蔓延していたのです。山帰来で梅毒が治る訳がありません。梅毒の治療はペニシリンが登場して可能になりました。

第17改正日本薬局方には以下のように記載されています

サンキライ Smilax Rhizome SMILACIS RHIZOMA 山帰来
本品はSmilax glabra Roxburgh (Liliacea)の塊茎である.