細辛(さいしん)・漢方医による生薬解説28

細辛(さいしん)・漢方医による生薬解説28

細辛は山地に自生するウスバサイシンの根を原材料とします。『神農本草経』では上品として収載されています。『神農本草経』の上品とは副作用がなく不老長寿に有効な生薬とされています。ところが細辛の良質品とは,根が極めて細く,外部淡褐色内部白色で,あたかも「山椒」のようにいたって辛く,その気味が舌を麻痺させるように烈しいもので,また新しいものがよく,年を経て辛味のぬけたものは劣品であるとされます。そんな舌を麻痺させるようなにものが上品に分類されているとは思えず、昔の細辛と今の細辛が同じものかを僕は疑ってしまいます。

第17改正日本薬局方には以下のように記載があります。
サイシン Asiasarum Root ASIASARI RADIX 細辛
本品はウスバサイシンAsiasarum sieboldii F. Maekawa又はケイリンサイシンAsiasarum heterotropoides F. Maekawa var. mandshuricum F. Maekawa (Aristolochiacea)の根及び根茎である.

細辛が処方名と関係する漢方エキス剤は麻黄附子細辛湯、苓甘姜味辛夏仁湯などがあります。

 

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ウスバサイシン 画像提供:ツムラ