麻子仁(ましにん)・漢方医による生薬解説16

麻子仁(ましにん)・漢方医による生薬解説16

アサは中央アジア原産と言われており、繊維のための植物として古くから栽培されています。中東、インド、東南アジア、中国など広い範囲で野生品が見られます。アサは雌雄異株で、雄株の花は高く穂になりますが、雌株の花は穂が短く詰まっています。雌株の部分を集めたものがハシッシュと呼ばれ、古来より麻薬として使用されてきました。マリファナは元来はスペイン語でメキシコやアメリカでの呼び名です。乾燥した葉を使用し、水ギセルを使ったり、巻きたばこに混ぜて吸引すると、鎮静、鎮痛、催眠作用などがあります。

『神農本草経』には上品の最後に麻賁の名で収載されています。

麻の果実は「おのみ」として七味唐辛子にも入っており、麻薬作用や毒性はありません。生薬名は麻子仁です。麻子仁を含む漢方薬は潤腸湯や麻子仁丸です。

麻子仁が処方名と関係する漢方エキス剤は麻子仁丸です。

第17改正日本薬局方には以下のように記載されています。

 

  • マシニン Hemp Fruit CANNABIS FRUCTUS 火麻仁 麻子仁
    本品はアサCannabis sativa Linné (Moraceae)の果実である.

 

092_MASININ
アサ 画像提供:ツムラ