枸杞子(くこし)と地骨皮(じこっぴ)・漢方医による生薬解説66
- 2019.01.08
- 生薬の種類

枸杞子はクコの果実で、杏仁豆腐の上にちょこんと載っている赤い小さな実です。クコの根皮は地骨皮と称します。枸杞は『神農本草経』に上品として収載されています。
第17改正日本薬局方には以下のように記載されています
- クコシ Lycium Fruit LYCII FRUCTUS 枸杞子
本品はクコLycium chinense Miller 又は Lycium barbarum Linné (Solanaceae)の果実である. - ジコッピ Lycium Bark LYCII CORTEX 地骨皮
本品はクコLycium chinense Miller 又はLycium barbarum Linné (Solanaceae)の根皮である.
地骨皮は滋陰至宝湯や清心蓮子飲に使用されています。

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Author:新見正則 投稿一覧
1985年慶應義塾大学医学部 卒業 1998年英国オックスフォード大学医学部博士課程 移植免疫学にてDoctor of Philosophy (D-Phil) 取得 2002年帝京大学外科准教授 2013年ハーバード大学にてイグノーベル賞受賞。帝京大学医学部附属病院において国内で初めて保健診療のセカンドオピニオン外来(外科一般)を開設し、その普及に尽力してきたパイオニア。テレビや新聞などメディアでの紹介も多数。西洋医であるとともに漢方医でもあり、同科血管外科グループにおいて血管、漢方、未病、冷え症の各外来を担当。日常生活や食生活の改善指導、西洋薬・漢方薬の処方により、多くの患者の症状を改善してきた実績を持つ。