紅花(こうか)・漢方医による生薬解説67
- 2019.01.08
- 生薬の種類

紅花はベニバナです。その花を生薬として使っています。山形県の県花です。ベニバナは非常に古くから染料として世界中で使用されています。エジプトのミイラを包む布が紅花で染められていたと言われています。また、べニバナは万葉集や古今和歌集に「末摘花」の名で歌われています。
保険適用漢方エキス剤では通導散や治頭瘡一方に含まれています。
第17改正日本薬局方には以下のように記載されています。
- コウカ Safflower CARTHAMI FLOS 紅花 ベニバナ
本品はベニバナCarthamus tinctorius Linné (Compositae)の管状花をそのまま又は黄色色素の大部分を除いたもので,ときに圧搾して板状としたものである.

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Author:新見正則 投稿一覧
1985年慶應義塾大学医学部 卒業 1998年英国オックスフォード大学医学部博士課程 移植免疫学にてDoctor of Philosophy (D-Phil) 取得 2002年帝京大学外科准教授 2013年ハーバード大学にてイグノーベル賞受賞。帝京大学医学部附属病院において国内で初めて保健診療のセカンドオピニオン外来(外科一般)を開設し、その普及に尽力してきたパイオニア。テレビや新聞などメディアでの紹介も多数。西洋医であるとともに漢方医でもあり、同科血管外科グループにおいて血管、漢方、未病、冷え症の各外来を担当。日常生活や食生活の改善指導、西洋薬・漢方薬の処方により、多くの患者の症状を改善してきた実績を持つ。