荊芥(けいがい)・漢方医による生薬解説37
- 2019.01.06
- 生薬の種類

荊芥はシソ科の一年草です。「荊芥」の名は、『神農本草経』には見られませんが、「假蘇」の名で収載されているものと同一であるとされています。
第17改正日本薬局方には以下のように記載があります。
- ケイガイ Schizonepeta Spike SCHIZONEPETAE SPICA 荊芥穂
本品はケイガイSchizonepeta tenuifolia Briquet (Labiatae)の花穂である.
中国の薬局方を見ますと、ともに原植物は同じですが、薬用部位は日本では花穂のみですが、中国では地上部を単に「荊芥」とし、花穂を「荊芥穂」として区別しています。
荊芥が処方名と関係する漢方エキス剤は荊芥連翹湯などです。

-
前の記事
天麻(てんま)・漢方医による生薬解説36 2019.01.05
-
次の記事
連翹(れんぎょう)・漢方医による生薬解説38 2019.01.06
Author:新見正則 投稿一覧
1985年慶應義塾大学医学部 卒業 1998年英国オックスフォード大学医学部博士課程 移植免疫学にてDoctor of Philosophy (D-Phil) 取得 2002年帝京大学外科准教授 2013年ハーバード大学にてイグノーベル賞受賞。帝京大学医学部附属病院において国内で初めて保健診療のセカンドオピニオン外来(外科一般)を開設し、その普及に尽力してきたパイオニア。テレビや新聞などメディアでの紹介も多数。西洋医であるとともに漢方医でもあり、同科血管外科グループにおいて血管、漢方、未病、冷え症の各外来を担当。日常生活や食生活の改善指導、西洋薬・漢方薬の処方により、多くの患者の症状を改善してきた実績を持つ。