乾姜(かんきょう)と生姜(しょうきょう)・漢方医による生薬解説26

乾姜(かんきょう)と生姜(しょうきょう)・漢方医による生薬解説26

生姜はショウガの根茎です。現在わが国では一般に加工しない生のヒネショウガを「鮮姜」とし、コルク皮を去って乾燥したものを「生姜」、蒸して乾燥したものを「乾姜」としています。『神農本草経』では乾姜として中品に収載されています。中国では生姜は新鮮なもの、乾姜は生のまま乾燥させたもので日本の乾生姜に相当します。中国で日本の乾姜に類似するものは煨姜(わいきょう)です。水で濡らした紙に包み、灰に埋めて蒸し焼きにする方法です。日本と中国で名称と基源が混乱しています。

第17改正日本薬局方には以下のように記載されています。

  • ショウキョウ Ginger ZINGIBERIS RHIZOMA 生姜 乾生姜
    本品はショウガ Zingiber officinale Roscoe (Zingiberaceae)の根茎で,ときに周皮を除いたものである.本品は定量するとき,換算した生薬の乾燥物に対し,[6]‐ギンゲロール(C17H26O4:294.39) 0.3%以上を含む.
  • カンキョウProcessed Ginger ZINGIBERIS RHIZOMA PROCESSUM 乾姜
    本品はショウガZingiber officinale Roscoe (Zingiberaceae)の根茎を湯通し又は蒸したものである.本品は定量するとき,換算した生薬の乾燥物に対し,[6]‐ショーガオール(C17H24O3:276.37) 0.10%以上を含む.

生姜を蒸していくとギンゲロールの含有量が減少し、ショーガオールの含有量が増加することが解っています。乾姜は附子と並んで重要な温める生薬で、その効果はショーガオールの含有量にあると言われています。

生姜や乾姜が処方名と関係する漢方エキス剤は当帰四逆加呉茱萸生姜湯、柴胡桂枝乾姜湯、苓甘味辛夏仁湯などがあります。漢方エキス剤の約半数に生姜または乾姜は含まれています。

 

045_SHOUKYOU
ショウガ 画像提供:ツムラ