茵蔯蒿(いんちんこう)・漢方医による生薬解説13

茵蔯蒿(いんちんこう)・漢方医による生薬解説13

キク科のカワラヨモギの花です。黄疸の聖薬と言われます。ヨモギは身近な植物ですね。カワラヨモギは字の如く河原や海岸の砂地に生える多年草です。わが国にも自生しています。『神農本草経』では上品に収載されています。

他の多くの植物と同様、茵蔯蒿の原植物も混乱しています。ヨモギ類が多数なこと、類似植物も多いこと、などから全く違った植物も利用されていたようです。しかし、写真もありませんし、DNA鑑定もできないので、その真偽は不明です。

茵蔯蒿が処方名と関係する漢方エキス剤は茵蔯蒿湯、茵蔯五苓散などです。

第17改正日本薬局方には以下のように記載されています。

 

  • インチンコウ Artemisia Capillaris Flower ARTEMISIAE CAPILLARIS FLO 茵蔯蒿 茵陳蒿
    本品はカワラヨモギArtemisia capillaris Thunberg (Compositae)の頭花である.

 

日本薬局方には、茵蔯蒿と茵陳蒿、つまり草冠のない「陳」と草冠のある「蔯」のふたつとも記載があります。

 

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カワラヨモギ 画像提供:ツムラ