独活(どくかつ、どっかつ)・漢方医による生薬解説97

独活(どくかつ、どっかつ)・漢方医による生薬解説97

独活はウドの根です。独活は『神農本草経』の上品に収載されています。独活の原植物として,現在中国ではセリ科の重歯毛当帰 Angelica pubescensMaxim. f. biserrata Shan et Yuanの根が規定されています。しかし、その他のAngelica属植物に由来するものである川独活,香独活,牛尾独活などが流通しています。また,ウコギ科のウドAralia cordata Thunb. も九眼独活と称して流通しています。このように異物同名品が多く,市場でも混乱しているのが現状です。独活を含む漢方薬は十味敗毒湯です。

第17改正日本薬局方には以下のように記載されています。

ドクカツ Aralia Rhizome ARALIAE CORDATAE RHIZOMA 独活 ドッカツ
本品はウドAralia cordata Thunberg (Araliaceae)の,通例,根茎である.

薬剤師・中山今日子先生より

独活は、OTC漢方薬では、処方名に出てきます。独活葛根湯、独活寄生丸です。

独活葛根湯は、葛根湯をベースに独活と地黄を加えた処方です。熱をつくる力を助けて体を温め、かぜや肩こりを治していく葛根湯に、痛みを止める生薬や、気血の不足を補う生薬をプラスしたことで、より肩こりへの効果を強めた処方になっています。西洋医学では、血行不良を改善させるためのビタミン類や、痛みを止める鎮痛薬などが使われます。一方、漢方では、気と血のめぐりを良くすることで、こりをほぐしていきます。また、湿気をとり除いたり、冷えた部分を温めたりして肩こりを改善します。
 独活葛根湯は、ドラッグストアなどで簡単に入手できる処方です。漢方では、肩こりを気と血のめぐりが滞っている状態と考えます。たとえば軽いストレッチをしたら、肩こりが良くなったという経験はありませんか? このような経験がある方にはお勧めの処方です。
 
気=目に見えないけれど人の体を支えるエネルギーのようなもの
血=全身の組織や器官に栄養を与えるもの

 独活寄生丸は、腰や関節のつらい痛みに効果があります。肝と腎でエネルギーや栄養(血が不足して機能が低下した疲れやすい状態に、冷えなどの病邪が侵入すると、気血の流れが悪くなって痛みを感じるようになります。独活は、「ウド」という名でよく知られたセリ科の植物の根茎部で、解熱・鎮痛作用があるとして昔からよく使われてきました。また、桑寄生はクワなどに寄生したヤドリギ科の植物で、肝腎の栄養を補って、風邪、寒邪、湿邪を取り除いて腰や関節の痛みをやわらげるとされています。
「独活寄生丸」は、これら「独活」「桑寄生」のほかにも16種類の生薬を配合しており、つらい痛みをからだの中から改善するとされています。

参考)クラシエ薬品HP
・独活葛根湯  http://www.kracie.co.jp/ph/k-therapy/prescription/dokkatukakkonto.html
・独活寄生丸  https://www.kracie.co.jp/ph/k-suisinkai/product/dokkatsu.html

 

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ウド 画像提供:ツムラ