檳榔子(びんろうじ)・漢方医による生薬解説59

檳榔子(びんろうじ)・漢方医による生薬解説59

なんとヤシ(椰子)の種です。インドやマレーシアが原産地です。ヤシの仲間のビンロウはマレー半島原産で、オセアニアからアフリカ東岸に至る広い地域に分布し、高さ20〜30mにも達する常緑高木です。ビンロウの成熟した果実の種子を檳榔子、果皮を乾燥したものが大腹皮と呼ばれます。正倉院薬物の献物帳である『種々薬帳』には「檳榔子七百枚」という記載があります。

檳榔子には駆虫作用があることがわかっており、19世紀中頃には産地から遠く離れたヨーロッパで珍重されていたようです。

第17改正日本薬局方には以下のように記載があります。

  • ビンロウジAreca ARECAE SEMEN 檳榔子
    本品はビンロウAreca catechu Linné (Palmae)の種子である

檳榔子が処方名と関係する漢方エキス剤は九味檳榔湯です。