漢方薬・生薬認定薬剤師とは【中山今日子先生寄稿】

漢方薬・生薬認定薬剤師とは【中山今日子先生寄稿】

こんにちは、薬剤師の中山です。

私は漢方薬・生薬認定薬剤師を名乗っております。このことで「漢方に詳しい薬剤師さんですか?」とよく聞かれかれるのですが、この“詳しい”という言葉はお返事するのに困る言葉ですね。

「漢方薬・生薬認定薬剤師」は、日本薬剤師研修センター理事長及び日本生薬学会長名で認定されます。HPによると、この資格は、専門業務分野においてあるレベル以上の能力と適性を持っていることを試問等により確認し、その能力を証明された薬剤師を指します・・とあります。約1年間で、9回(全45講演)の講義研修会と1回の薬用植物園実習を受講します。そののち試験を受けます。

初回の認定は、平成13年(2001年)です。私は、それから8年たった平成21年(2009年)に認定されました。認定から3年ごとに更新します。漢方薬・生薬認定薬剤師の認定者名簿に、都道府県別、更新回数別の名簿を確認することが出来ます。3,395名(2019年3月31日現在)の漢方薬・生薬認定薬剤師がいます。

現在は、座学研修・ビデオ集合研修・インターネット研修と研修の形態も増えていますが、当時は月1回の座学研修(日曜日)しかなく、9回の研修会に参加するのは少し苦労したように覚えています。ものすごく分厚いテキストを使用しますが、①すごく興味があるもの、②勉強しておいたら役に立つだろうと思うもの、③できればスルーしたいものと、勝手に3つに分けていました。とにかく試験前は勉強しました。花の写真を見て生薬名を答え、その生薬で構成される処方名を答える問題は好きな問題形式でした。昨年度(平成30年)の問題を覗いてみましたが、モダン・カンポウを学んでいればほぼほぼ解答できる問題ばかりです。生薬成分の構造式が出てくる問題を見ると、私はとても安心します。

平成30年の問題の中に、良い問題だなと思うものがいくつかありました。

1つご紹介します。

問. 漢方薬の処方名を答える問題です

1.桂枝湯に葛根と麻黄を加えた処方は・・正解:葛根湯

2.桂枝湯に芍薬と膠飴を加えた処方は・・正解:小建中湯

3.小柴胡湯と半夏厚朴湯の合法による処方は・・正解:柴朴湯

4.小柴胡湯と五苓散の合法による処方は・・正解:柴苓湯

5.四物湯と黄連解毒湯の合方による処方は・・正解:温清飲

認定の更新は3年ごとに行います。さらに決められた単位数の研修を毎年受けることが義務付けられています。認められる研修の内容は漢方薬・生薬に関連するものにかぎります。必修研修を受ける必要があるなど制約があるため、認定を更新するのもかなりのエネルギーを要します。新規に認定を受けても、更新が難しいとよく言われます。制度の最初から認定を受けている薬剤師は、5回更新しています。私は、平成21年(2009年)に新規認定されました。現在3回更新しています。4回目の更新に向けて研鑽を続けています。

現在は、「新見正則先生のモダン・カンポウ講座シリーズ」(eラーニング)が認定研修の対象になっています。早いもので、10回分の収録を終えました。今後は、集合研修も予定しております。