ドラッグストアの漢方薬(1)五苓散17

ドラッグストアの漢方薬(1)五苓散17

ドラッグストアにも皆さんが思っていらっしゃる以上に漢方薬は揃っています。いわゆる漢方処方名ではないカタカナ商品名で販売されていることも多いです。ちょっとした処方はドラッグストアで手に入ります。急に漢方薬が必要になった時など知っているととても便利です。

ドラッグストアには薬剤師が常にいるわけではありませんが、漢方薬は2類の医薬品なので、薬剤師がいなくても登録販売者で販売可能です。夜遅くや土日祝日も営業している店舗がほとんどなので上手に利用したいものです。

今回は五苓散17とその関連処方を紹介します。

一般用漢方製剤製造販売承認基準では・・

一般用漢方製剤製造販売承認基準は、OTCの漢方薬の基本です。メーカーによって少し生薬の種類や生薬量が違うことがありますが、この基準の範囲に幅があるからです。効能効果も決まっています。

〔成分・分量〕沢瀉 4-6、猪苓 3-4.5、茯苓 3-4.5、蒼朮 3-4.5(白朮も可)、桂皮 2-3

〔用法・用量〕(1)散:1 回 1-2g 1 日 3 回(2)湯

〔効能・効果〕体力に関わらず使用でき、のどが渇いて尿量が少ないもので、めまい、はきけ、嘔吐、腹痛、頭痛、むくみなどのいずれかを伴う次の諸症:

水様性下痢、急性胃腸炎(しぶり腹注)のものには使用しないこと)、暑気あたり、頭痛、むくみ、二日酔

《備考》 注)しぶり腹とは、残便感があり、くり返し腹痛を伴う便意を催すもののことである。

【注)表記については、効能・効果欄に記載するのではなく、〈効能・効果に関連する注意〉として記載する。】

「体力に関わらず使用でき」とあるので、体力がよくわからないから漢方はやめておこうなかというハードルがない処方です。とても使いやすい処方です。色々な症状に使えますが、腹痛や頭痛、下痢、二日酔いにも使えて便利な処方です。

二日酔いにおすすめ・・

アルピタンは、アルコール頭痛の方におすすめしやすい満量処方の五苓散17です。朮(ジュツ)にはビャクジュツとソウジュツの2種類が存在しますが、アルピタンは「ビャクジュツを用いた五苓散」を採用しています。早く溶ける顆粒タイプです。

お酒の飲み過ぎでたまった過剰な水分やアルコールの排出を助けて脳のむくみをおわえて、つらい頭痛や二日酔いを抑えます。お酒を飲む前に飲んでおく、飲み過ぎたら寝る前にも飲んでおくことをお勧めします。と言っても飲み過ぎないようにして欲しいです。

アルピタンγは、五苓散に含まれる5つの生薬に茵陳蒿が加わった茵陳五苓散117という処方です。飲みやすい錠剤です。

“「茵蔯蒿(インチンコウ)」には精油、クロモン類、フェニルプロパノイド類、クマリン類、フラボノイド類などが含まれており、口の渇きを止めたり、尿を増したり、胆汁の分泌を促す働きがあります。主に黄疸(おうだん)や肝炎、腎炎、二日酔いなどに用いられます。また、最近の研究ではアレルギー性疾患を有効に予防・治療できることなどが明らかにされるなど、注目度の高い生薬です。” (出典:養命酒製薬の生薬百選58  https://www.yomeishu.co.jp/genkigenki/crude/081226/index.html

茵蔯蒿には胆汁の分泌を促す作用などが期待され、衰えた肝臓の機能を助けます。お酒が残ってだるい時や、茵陳蒿には止痒作用もあり、じんましんなど皮膚の痒みがある時にはアルピタンγ(茵陳五苓散)がお勧めです。

茵陳五苓散17を一般用漢方製剤製造販売承認基準で見ると・・

〔成分・分量〕沢瀉 4.5-6、茯苓 3-4.5、猪苓 3-4.5、蒼朮 3-4.5(白朮も可)、桂皮 2-3、茵蔯蒿 3-4

〔用法・用量〕(1)散:散の場合は茵蔯五苓散のうち茵蔯蒿を除いた他の生薬を湯の場合の 1/8 量を用いるか、茵蔯五苓散のうち茵蔯蒿を除いた他の生薬の合計が茵蔯蒿の半量となるように用いる。(1 回 1-2g 1 日 3 回)(2)湯

〔効能・効果〕体力中等度以上をめやすとして、のどが渇いて、尿量が少ないものの次の諸症:嘔吐、じんましん、二日酔、むくみ

2001年に発売された大正漢方胃腸薬<内服液>は、五苓散17+黄連解毒湯15の2つの漢方処方が配合され、二日酔のむかつきに効果的に作用するドリンクタイプの胃腸薬です。黄連解毒湯は、アルコール、ストレスなどであれた胃粘膜を修復します。1回1本、1日3回服用できます。ドリンクストッカーに陳列されていることが多いです。

効能・効果:飲みすぎ、はきけ(二日酔・悪酔のむかつき、むかつき、胃のむかつき、嘔気、悪心)、食欲不振、消化不良、胃部・腹部膨満感、胃弱、食べすぎ、胸やけ、もたれ、胸つかえ、嘔吐

黄連解毒湯15を一般用漢方製剤製造販売承認基準で見ると・・

〔成分・分量〕黄連 1.5-2、黄芩 3、黄柏 1.5-3、山梔子 2-3

〔用法・用量〕(1)散:1 回 1.5-2g 1 日 3 回(2)湯

〔効能・効果〕体力中等度以上で、のぼせぎみで顔色赤く、いらいらして落ち 着かない傾向のあるものの次の諸症:

鼻出血、不眠症、神経症、胃炎、二日酔、血の道症注)、めまい、 動悸、更年期障害、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、口内炎 《備考》 注)血の道症とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性 のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精 神神経症状および身体症状のことである。

【注)表記については、効能・効果欄に記載するのではなく、 〈効能・効果に関連する注意〉として記載する。】

天気頭痛にお勧め・・

「頭痛・だるさ・めまい・むくみなどの、低気圧などによる複数の不調を改善する漢方薬です。」という説明で販売されている五苓散17です。アルピタン(五苓散17)と同じ小林製薬から発売されています。こちらも満量処方でビャクジュツを使用しています。

テイラックは飲みやすい錠剤です。同じ五苓散17の満量処方なので、二日酔いでも錠剤を探している場合は、テイラックをお勧めします。

こちらも天気頭痛(気圧頭痛)にお勧めという五苓散17の満了処方です。朮はソウジュツで、飲みやすい錠剤です。ロート製薬の調査によると、女性の4人に1人は天気頭痛を経験しているそうです。下記のような訴えがある場合にお勧めです。

雨が降る前や、気圧が変化すると頭が痛くなるので、欠かさず天気予報はチェック

季節の変わり目に頭痛が出やすい

台風が来ると頭痛がするし、梅雨時期は頭痛が長引きがち

朮が違いますので、キアガードとアルピタン、どちらが効くか比べてみるのもいいかみしれません。

暑気あたりなどに・・

めまい・はきけ・頭痛を伴う暑気あたりなどにということで、宇津救命丸 五苓散は、パッケージの両面が二日酔いメインの面と暑気あたりメインの面になっています。暑気あたりは、体温調整が苦手な小さなお子さんもかかりやすいのですが、OTCの漢方薬の多くは、小児用量がしっかり記載されていてお子さんにも飲ませやすいです。

OTCにはエキス剤も錠剤もある・・

五苓散17は、その処方名のままでも何種類か発売されており、エキス剤も錠剤もあって便利です。五苓散17は体力に関係なく、小さなお子様からご高齢の方まで幅広く使える処方です。急に症状が出た時に、手軽に購入できるドラッグストアに寄ってみるのも手です。