松田邦夫先生から学ぶ漢方 No.10【中山今日子先生寄稿】

松田邦夫先生から学ぶ漢方 No.10【中山今日子先生寄稿】

鼻水・くしゃみ・悪寒で発症する時は小青竜湯

風邪のひきはじめには葛根湯というイメージで、鼻水も出ているのに葛根湯を選ぶ人がいます。くしゃみも鼻水も出ているので小青竜湯の方がいいのになぁと思うのですが、葛根湯の効能効果にも鼻かぜとありますので、効かないことはないと思いますが、小青竜湯をお勧めしています。

松田邦夫先生も、鼻水・くしゃみ・悪寒で発症する時は、やはり第一選択薬は小青竜湯です。虚弱な人は麻黄附子細辛湯でいいそうです。ファーストチョイスの漢方薬のP30にとてもわかりやすい表がありますのでご参考になさって下さい。漢方実践講座2の最初でも解説されています。

処方を選んだら、効果を良くするための指導が必要になります。

・悪寒や寒気があるので、十分な量の熱湯に溶かして服用するよう指導すると効果的です。

・体を冷やさないような工夫も必要です。

一般用漢方薬で、風邪の初期に使える医療用エキス剤にはない処方があります。2つご紹介します。

藿香正気散(かっこうしょうきさん)

藿香正気散は、嘔吐や下痢を伴う胃腸型の風邪に使います。これからの時期、比較的良く使う処方です。藿香や蘇葉のシソ科の生薬が配合されているのが特徴です。日本感染症学会HPに掲載されている小川先生による特別寄稿によると、新型コロナウイルス感染症は「湿毒疫」と考えられるため、「湿」を除く処方である「藿香正気散」が有用であるとされています。臨床経験が報告されることを希望します。北京中医薬大学 崔衣林先生のコラムでも、藿香正気散について触れいますので、是非下記から記事をお読み下さい。

新型コロナウイルスの中医学治療【北京中医薬大学 崔衣林先生寄稿】

銀翹散(ぎんぎょうさん)

銀翹散は、ひきはじめで喉が痛い時に使います。中国の医学書「温病条弁(うんびょうじょうべん)」に収載されている薬方ですが、日本では「一般用漢方製剤製造販売承認基準」に掲載されていませんので、生薬製剤に分類されます。

この処方の中には、金銀花という生薬が配合されています。大塚敬節先生の『漢方と民間薬百科』によると、“スイカズラ科のスイカズラの花である。この花は、はじめ白色で、のちに黄色となるので、この名がある。炎症を去り、熱を下げ、尿の出をよくする効があり、化膿性のはれもの、梅毒、子宮内膜症などに用いられる。“とあります。この生薬についても、北京中医薬大学 崔衣林先生のコラムに掲載されていますので、ご確認ください。

E1FF658D-3A8C-40F2-B9B2-6B725A910100_4_5005_c
(花:白から黄色に変わっていく)2005.6.4 小石川後楽園そば 季節の花 300より

松田邦夫先生の2時間×10回の漢方実践講座のご視聴をご希望の方は、こちらよりご登録お願いいたします。医師以外の医療関係者の方は、所属医療機関名の後に資格名(薬剤師など)をご記入ください。

漢方jp YouTubeチャンネルでは、沢山の講演会を無料公開しています。ライブ配信もしておりますので、是非、チャンネル登録をお願いいたします。