松田邦夫先生から学ぶ漢方 No.7【中山今日子先生寄稿】

松田邦夫先生から学ぶ漢方 No.7【中山今日子先生寄稿】

漢方を始めるときには、2種類くらいの処方から始める・・小児科は五苓散と麻黄湯

松田邦夫先生は、とにかく学んだら使ってみることを勧めてくださいます。『子供にはあまり漢方をお勧めしたことがないのですが、医療用と違って一般用の漢方には小児の使用量が明記されています。』とのお話をしたところ、それなら小建中湯と五苓散を使ってみなさいと教えてくださいました。新見正則先生は、これに麻黄湯が加わって3つです。(フローチャートこども漢方薬 P136〜)漢方実践講座1でも、この五苓散と小建中湯のお話は出てきます。

小建中湯といえば、10年ちょっと前に、次男のおねしょ(夜尿)に悩んでいたお母さんのことを思い出します。小児科の先生に、「おねしょに効く薬はない。きちんとしつけをして。」と言われたと、涙ながらにお話ししてくださいました。

虚弱体質と言うほどではないけれど、長男より食が細く、時々腹痛や便秘を起こすので、小建中湯を試してみようということになり、子どもに漢方が飲めるかどうかで2日ほど、一緒に悩んだことを覚えています。今なら、「桂枝加芍薬湯と言う漢方薬に水あめ(膠飴)を加えたもので、お子さんにも飲みやすい処方ですよ。」と言えたと思います。

一般用は保険が効きませんから、100%のお値段になるので、少し躊躇する方は多いです。「もし子供が飲めなければ私が飲んでもいいですか?」との質問も受けました。まあ、飲めなくはないですが…。結局、美味しく飲んでいただき、お兄ちゃんも欲しがったのを独り占めにできたのが(お薬なので)良かったのか、お子さんが漢方を飲めたことをお母さんがとても喜んでいたのが良かったのか、小建中湯効果だったのか、程なくこの男の子のおねしょの心配はなくなりました。

漢方jpでの小建中湯の処方例もご参考になさってください。

【症例集】小建中湯で元気に 「生理も始まりました。嬉しいです」

二本棒の少女に小建中湯 「授業が丸一日受けられるようになりました。」

脈を診て過敏性腸症候群に小建中湯

「希望こそ一切の場合において投ずべき薬剤だ」

大塚敬節先生は、松田邦夫先生に、よくこうおっしゃっていたそうです。松田邦夫先生は、「だから、患者さまに愛情を持って接し、希望を失わせないようにすることが大切ですね。」と続けておっしゃっていました。そして、早く治ることも大切としていて、同じ処方を使っても飲み方で治療の日数が変わることも教えてくださいました。

例えば、風邪のひきはじめに、葛根湯①を熱服すれば、1、2服で治るのに、西洋薬の粉薬のように飲んでしまうと、2、3日かかる例を紹介してくださいました。お湯に溶かすことによって、味と匂いが目立つようになります。

葛根湯は若い方の疲労に使うそうです。同じような症状でも若い人と高齢者ではよく効く処方が違うと言うお話の時に、若い人の疲労には補中益気湯ではなく葛根湯がいい場合があります。と教えていただきました。特にスポーツ後の疲れなどに良いそうです。

麻黄に含まれるエフェドリンの効果には眠気覚まし的効果があるのですが、葛根湯を飲むと眠れなくなると言う方もいらっしゃいます。私は、お仕事が立て込んで、もうひと頑張りしたい時に、葛根湯と補中益気湯を一緒に飲むことがあります。首筋もスッキリして頑張れるような気がします。葛根湯の疲労への使い方については、漢方実践講座1、後半のスライドの解説をご確認ください。

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