松田邦夫先生から学ぶ漢方 No.2【中山今日子先生寄稿】

松田邦夫先生から学ぶ漢方 No.2【中山今日子先生寄稿】

西洋医学がファーストチョイス

基本的にドラッグストアの店頭でご相談を受けている私は、いつもちょっとした不調の患者さまに、少し学んだ人なら誰でも知っているような処方しかほとんど使っていません。漢方専門薬局であれば、もっといろいろな処方を扱えるのになぁと考えた時期もありましたが、ドラッグストアの店頭にある処方を試してその不調が取れない場合は、病院に行っていただければいいのではとある時から割り切っています。

松田邦夫先生ほどの漢方医から、『西洋医学がファーストチョイスであることは間違いありません。』とのお言葉を伺って、とても安心しました。大塚敬節先生も、肺炎にはペニシリンをお勧めしたそうです。『その患者さまを一刻も早く治すには何が一番かを考えるといいですね。』そして、『今は、なんとか直してやろうと意気込まない』という話もよくしてくださいます。

虚実と気血水について

研修では漢方についてもお話しする機会があるのですが、添付文書の最初の方に、「比較的体力があり・・」などと言う文章を見ると、もう漢方はよくわからないとか、どれにしていいかわからないということをよく言われます。

松田邦夫先生は、「虚実や気血水を考えるということは、この人にはどの薬がよく効くか考えるということです」というお話をしてくださったことがあります。このお話をすると、虚実や気血水がまだ理解できていない薬剤師も、漢方が嫌にならないようです。私のようなざっくりした性格の人は薬剤師には少なくて、どこで虚実が分かれるかはっきりしないのが苦手という方も多いようです。

ファーストチョイスの漢方薬

私が自分で選んでお勧めする漢方薬は、いわゆるファーストチョイスの漢方薬ばかりです。松田邦夫先生は、「ありふれた処方」という言い方をされる事もありますが、その症状がある方の7、8割の方に使う頻用処方です。

C O V I D -19の影響で、いろいろな講演会が中止になっていますが、この時期に少しまとまった時間を確保して、この稲木一元先生と松田邦夫先生の共著である<ファーストチョイスの漢方薬>を学ぶことにしました。この書籍は、西洋医学の病名に対して、どのような漢方薬を使うかについて、漢方専門用語をあまり使わずに平易に説明してくれています。実際の症例を呈示した実践的な記述もあります。

そして、この書籍を2時間×10回で解説したYouTube動画【松田邦夫先生漢方実践臨床講座1〜10】を併せて復習する事にします。この動画の中には、松田邦夫先生から直接伺ったエピソードもたくさん語られています。この動画をご希望の方は、こちらから漢方jpにご登録ください。医師以外の医療従事者の方は、所属医療機関名の後に資格名(薬剤師など)をお書き添えください。