爪が白くなる水虫、爪白癬の治療法とは?漢方薬は効く?【西洋医×漢方医のコラム】

爪が白くなる水虫、爪白癬の治療法とは?漢方薬は効く?【西洋医×漢方医のコラム】

爪が白く、変形してしまう。これは爪の水虫です。

水虫はカビの感染で生じる皮膚病で、原因となるカビは白癬菌と呼ばれます。足の皮膚の水虫は有名で、近くの友達に尋ねれば一人以上は今罹っているか、罹ったことがあると思います。

水虫とは

足の皮膚の水虫は塗り薬で簡単に治りますが、馬鹿にして放置すると、なかなか治らなくなったり、再発を繰り返します。その理由は、足の皮膚が厚いため、その皮膚の奥にまで白癬菌が潜り込むと塗り薬を塗っても、皮膚の表面の白癬菌はすぐに退治できても、皮膚の奥の白癬菌を退治できないのです。そして表面が治ったと塗り薬の治療を止めると、残っている白癬菌がまた力を盛り返すのです。

軽症のうちに、しっかりと治すことが大切です。そして足マットなどから簡単に感染します。ご自宅やジムなど、素足で触れる場所には十分に注意して下さい。

また、白癬菌を退治する塗り薬は抗白癬菌薬と呼ばれます。どの菌も抗菌薬から逃れると、その抗菌薬に強くなって、生き延びるのです。それを薬剤耐性と言います。ですから、中途半端に治療を止めても、また悪化したら再度治療を始めればOKという考え方は間違いです。そうなると、耐性菌の治療は困難を極めるので、しっかり最初に治しましょう。

そして、すでに耐性菌となっている白癬菌をどこかの足マットから貰ってきた可能性もあるので、使用している薬剤が無効なときは他の薬剤を試しましょう。基本的に歴史の長い抗菌薬には耐性となっている白癬菌が増えます。新しい薬剤ほど耐性菌が少ないのです。何年も苦労しているような白癬菌には本当に気長な抗白癬菌薬の塗布が必要です。

爪の水虫、爪白癬

さて、爪が白くなることがあります。その多くは白癬菌の感染です。これがまた治療が困難なのです。爪は足の皮膚よりも硬くて厚くて、そして爪が生え替わるのに6ヶ月以上かかります。その爪に足の皮膚の白癬菌が感染したものが爪白癬です。症状は、最初はほとんどありません。爪の色がおかしいだけです。ところが年月を経過するに従って、爪の変形が生じ、足の痛みや、靴を履けないなどの症状を呈します。

検査も足の白癬と同じですが、爪は厚く、そして固いので、爪の一部を顕微鏡で見ても、白癬菌が見つからないことがあります。通常は、経験豊富な皮膚科医が爪白癬と診断すれば治療を行った方がいいでしょう。

爪白癬の治療

爪白癬には皮膚の塗り薬は無効です。以前は内服薬しか爪白癬の治療方法はありませんでしたが、最近は爪白癬用の塗り薬もあります。

クレナフィン®爪外用液10%

これを使用して、爪白癬の勢いを弱めます。塗れば即座に爪白癬が治るのではなく、新しく生えてくる爪に白癬菌が感染しないようにして、爪がすべて生え替わるのを待つのです。爪は手前の方から爪の先に伸びていくので、薬剤の効果があれば、爪の手前部分から正常の爪が現れてきます。気長にすべてが綺麗な爪に生え替わるのを待ちましょう。

その他の治療法と漢方薬

爪用の塗り薬でも効果がないときは、爪を抜くという方法もあります。

また、内服をするという方法もあります。内服薬はネイリンラミシールですが、比較的多くの方に肝臓の機能障害を起こします。必ず、採血をして肝機能をモニターしながら内服して下さい。爪白癬の塗り薬では肝機能障害は生じません。ですから、塗り薬が無効な時に、内服薬の治療に変更することが多いのです。

漢方薬で白癬菌への効能効果を添付文書上持っているものは、十味敗毒湯消風散ですが、皮膚の白癬菌に対してもほとんど効きません。爪白癬にはまったく無効です。