【薬剤師にとってのモダン・カンポウ】中山今日子先生寄稿

【薬剤師にとってのモダン・カンポウ】中山今日子先生寄稿

漢方は昔から使われており、漢方を愛用している方にとって何かしらいいことがあるのだろうと思っていました。

ちょうど薬学生の頃に住んでいた街には、江戸最大の八幡宮や不動尊があり、その側にある漢方薬局は繁盛していて、知人が煎じ薬をお願いしていました。煎じている時の匂いをかぐだけでも少しは気持ちが落ち着くと言っていたのを覚えています(更年期障害にお悩みだったと記憶しております。)。そこで、薬学生時代に何度か漢方を学ぼうと思いましたが、最初は漢方の歴史か理論から始まるため、続きませんでした。

薬剤師国家試験は薬剤師になるためではなく、免許を取得するために受験しました。一生使わないかもと思っていましたが、ひょんなことから使うことになってしまいました。当時、私が一番心配だったのは、漢方薬の漢字がちゃんと読めないこと、そして何に効くのやらさっぱりわからないことでした。仕事で漢方の講座を受講することになったのですが…ご多分に漏れず漢方の歴史や理論から始まります。当然2回目からは行きたくなかったのですが、お仕事だからあきらめて出席。しかし、ほとんど寝ていたと思います。

しばらくすると、こんな人にこんなカンポウ使ったら元気になった…とか、ついでに便秘が治った…腰痛が治った…など症例の話を聞くようになりました。

似たような患者さんが来た時に、「この前、講座で同じような症状の方が○○でよくなったとおっしゃっていましたが飲んでみますか?」と尋ねると、「どうせ治らないのだから何でも試してみます。治らなくてもあなたのことは恨まないし…」と言って買っていくようになり、びっくりするほど効く人、少し良くなった人から感謝されるようになり、本当に嬉しかったのを覚えています。

もう少し学ぶため、講座を探して出かけていくうちに、新見正則先生によるモダン・カンポウに出会いました。いつも私がつまらなくて寝ていた、古典や漢方理論や腹診がなくていいのです!! 西洋医の専門医と一緒で一般の薬剤師は多くのことを学ばなくてはなりません。ドラッグストアの並ぶOTCもカンポウはほんの一部、沢山の疾患に使う薬などがぎっしり並んでいます。処方箋も、特定の先生の処方せんしか扱わない薬局でない限り、ありとあらゆる薬が処方されてきます。

つまり、全て学ばなくてはならないのです。薬剤師にとって、効率よく学べる、そして9割くらいの患者さんの処方選択が正しく行えるモダン・カンポウは薬剤師のためにあるといっても過言ではありません。是非、今日から始めてほしいです。

そして、だいぶわかってきた私は、少し古典や漢方理論の話も聞いてみようかという余裕が出てきました。今後は、モダン・カンポウをベースに古典や漢方理論も学んでいこうと思っています。貴重な古典を新見正則先生よりご寄贈いただきました。感想やここを読んで参考にしてほしといったポイントを少しずつこのコラムを通じてお伝え出来たらと考えております。