【症例集】「冷え性が治ったら風邪も引かなくなった」!?

【症例集】「冷え性が治ったら風邪も引かなくなった」!?

症例

20歳代 女性。スリムで結構筋肉質。スタジオで運動しているが手足が冷える。生理痛がある。

モダン・カンポウのフローチャートに従って、当帰四逆加呉茱萸生姜湯を投与しました。

(再診時)

「まず生理痛がなくなりました。そして冷えもだいぶいいです。」

(しばらく内服後)

「去年より嘘のようにいい。冬はいつも風邪を引いて、喉と鼻がいつも変だったが、今年は風邪をまったく引かず、ずっと健康です。」とのこと。

解説

漢方薬を飲んでいると風邪を引かないというコメントはよく頂く言葉ですね。昔は本当かと思っていました。そんなことがあり得ないと思えたからですね。ピンポイントでサイエンティフィックでロジカルな西洋医学では、ある病態だけに効くのが薬ですね。

ところが漢方は生薬の足し算の叡智です。引き算が出来ない時代の知恵です。体全体を治しか能がない時代の知恵とも言えますね。だからこそ、いろいろと楽しいことが起こるのですね。

その最たるもののひつつが、漢方薬を飲んでいると風邪を引かないという印象です。こんな印象を確かめたく2009年に新型インフルエンザに対して補中益気湯の臨床研究を愛誠病院の職員で行いました。補中益気湯の内服を希望した職員は179人中1人が新型インフルエンザに感染、飲まない179人は7人が感染しました。(2010年内科学会総会)。

昔の知恵ですから風邪もインフルエンザも違いがわかりません。この結果から、まんざら臨床での印象は間違っていたのではないなと合点がいきました。自分に合っている漢方薬は長く飲んでいるといいことが多いと思っています。