森林医学専門医の落合先生がラボの見学にいらっしゃいました

森林医学専門医の落合先生がラボの見学にいらっしゃいました

森林医学の専門医である落合博子先生が僕のラボの見学に来られ、そしてラボのカンファレンスにも参加して頂きました。

国際自然・深林医学会日本支部

落合博子先生は東京医療センターの形成外科部長です。先日、母校の慶應義塾大学の形成外科の新年講演会に呼ばれて、そこで知り合いました。

2013年に僕達のラボが受賞したイグノーベル賞にもご興味があったようです。僕達がイグノーベル賞を頂いた研究は、マウスにオペラ椿姫を聴かせると免疫制御細胞が誘導されるというものでした。僕達のラボは、音楽刺激の他、臭いや運動でも免疫制御細胞が誘導されることを英文論文で報告しています。

一方で、落合博子先生が専門医をお持ちの森林医学は、ザックリ言うと「森の中にいると元気がもらえる」ということです。確かに、森林の中で過ごしたり、散策をすると、体に良さそうですよね。いわゆる森林浴です。森林浴は視覚、嗅覚、聴覚、触覚、味覚の五感をすべてを刺激します。視覚としては緑の葉、花、紅葉、黄色の葉、茶色の木などの森林の景色、嗅覚としては森林の特有の香り、聴覚としては鳥の鳴き声、小川のせせらぎ、森林の特有な音など、触角は樹木や植物との接触、そして山菜や果実を食する味覚です。そんな五感の融合が森林浴です。

森林浴の効果を真面目に検討し、そして健康の維持に、病気の改善に利用しようという作戦だそうです。とっても面白いですね。森林浴の効果をマウスで調べる共同研究を開始しようという相談なのです。とても興味がある研究で、僕達のラボの趣旨に合っている研究と思います。僕達のラボは、世の中ではちょっと変わっていること、本当にそうなの?と疑われるようなことでも、実際に役に立てばOKという立ち位置で検討し、そしてマウスを使って証明しているのです。

森林の中に病院を作ることも有意義でしょう。また、病気の方に森林浴を楽しんでもらうことも意味がありそうです。僕は妄想癖があるので、森林浴がそれほど効果的なら、寝室や病室をヴァーチャルリアリティ(VR)で森林浴と同じ空間にできないかと思ってしまいます。楽しみは尽きないですね。

林浴にまだまだエビデンスはありあません。経験的に良さそうだという範疇です。しかし明らかに森林浴は良さそうです。本当に漢方と似ています。漢方も、まだまだエビデンスは少ないのです。しかし、経験的に良さそうで、そして経験知を利用して、患者さんに使用すると、確かに良くなる人がたくさんいるのです。そんな研究を漢方に限らず続けて行きたいと思っています。

今日は森林医学との出逢いでした。漢方と共通点を感じる研究のスタートです。