生薬の種類

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牛蒡子(ごぼうし)・漢方医による生薬解説86

  • 2019.01.12

牛蒡子は牛蒡(ゴボウ)の成熟果実です。原植物の牛蒡は中央アジアの原産とされます。中央アジアは古くから東西交易の主要ルートであったため,牛蒡は東西に広がったようです。わが国でも福井県の鳥浜貝塚や青森県の三内丸山遺跡でも牛蒡の果実が出土しています。牛蒡は縄文時代にはすでにもたらされていたようです。しかし、この時代の牛蒡が薬用であると考えることには根拠が十分ではありません。 牛蒡子を含む漢方薬は柴胡清肝 […]

羌活(きょうかつ)・漢方医による生薬解説85

  • 2019.01.12

羌活はセリ科の植物の根茎および根です。 羌活は2007年の日本薬局方の改正に伴い新収載された生薬です。原植物としてセリ科のNotopterygium incisumおよびN.forbesiiの2種が規定され,これらは「中華人民共和国薬典」の記載と同じです。しかし、中国では羌活として同じセリ科の他の植物が用いられています。また、これまでに独活と羌活は同一物であるとする説がありますが,一方で漢方処方に […]

菊花(きくか、きっか)・漢方医による生薬解説84

  • 2019.01.12

菊の頭状花です。キクはサクラと共に日本を代表する花です。中国から薬用植物として8世紀頃に輸入され、その後観賞用のキクが栽培されるようになったとされます。薬用としてのキクは『神農本草経』に上品に「菊花」として収載されています。「味は苦平。風による頭眩や腫痛、目が脱けるように涙出するもの、死肌、悪風、湿痺を治し、久服すれば血気を利し、身を軽くし、老に耐え、年を延す。一名節華」と記載されています。 菊花 […]

木通(もくつう)・漢方医による生薬解説83

  • 2019.01.12

木通は日本の野山に見られるアケビのつるです。木通は最初『神農本草経』では中品に収載され、「通草」の原名で記載されています。 木通の語源が「茎の両端が通じていて、端を口に含んで吹くともう一方から気が出る」ことに起因していると陶弘景が記しています。それは蔓性植物に広く共通する性質であるので、多くの異物同名品が生じることになりました。また、原名が通草であったので草本植物の異物同名品もあります。 通草の名 […]

枳実(きじつ)と枳殻(きこく)・漢方医による生薬解説82

  • 2019.01.12

ミカン属植物 Citrus spp.(ミカン科 Rutaceae)の果実、幼果を「枳実」,更に成育の進んだ未熟果を「枳穀」とするのが一般的です。枳実は『神農本草経』には中品として収載されています。しかし、植物分類学的にも難しく、また生薬市場においても「枳実」と「枳殻」の基源が大変混乱しています。 枳実を含む漢方薬は、大柴胡湯、四逆散、排膿散、麻子仁丸、潤腸湯、大承気湯、小承気湯、茯苓飲などがありま […]

薄荷(はっか)・漢方医による生薬解説79

  • 2019.01.08

ハッカの仲間はシソ科に属し数十種が北半球の温帯に自生しています。種によって含まれる精油、つまり薄荷油の組成に違いがあり、香りも異なります。ハッカは英語ではミントです。ハッカの仲間は日本にも自生していて、清涼感が強いメントールが多く含まれているため、クールミントとよばれます。 薄荷は蘇葉などと同じく八新の一つであり、新しく青々とした香気の強いものが良品とされます。八新とは新しい方が良品とされる生薬で […]

桑白皮(そうはくひ)・漢方医による生薬解説78

  • 2019.01.08

桑は古来より,絹を吐き出すカイコが食べる唯一の植物として大切に扱われました。また薬用としても,根皮,枝,葉,果実,そしてカイコの糞にいたるまで,あらゆる部分が生薬として利用されてきました。 桑由来で現在局方に収載されている薬物は「桑白皮」で,『神農本草経』には中品として収載され、「桑根白皮」の原名で記載されています。清瀉肺熱薬として,肺熱の咳嗽,呼吸困難,呼吸促迫,浮腫,尿量減少,発熱などに応用さ […]

良姜(りょうきょう)・漢方医による生薬解説81

  • 2019.01.08

良姜は保険適用漢方エキス剤では安中散に含まれています。ショウガ科の植物の根茎です。なぜ生姜は漢方では頻用され、良姜はほとんど使用されていないのかは不明です。 第17改正日本薬局方には以下のように記載されています リョウキョウ Alpinia Officinarum Rhizome ALPINIAE OFFICINARI RHIZOMA良姜 本品はAlpinia officinarum Hance […]

縮砂(しゅくしゃ)・漢方医による生薬解説78

  • 2019.01.08

縮砂はショウガ科Amomum xanthioides Wallichの種子の塊です。ショウガやウコンなどに代表されるショウガ科植物は多くの精油を含んでおり、香辛料や薬用に繁用されています。ショウガ科植物は熱帯地域を中心に多くの種類が分布しています。一方で、種類が多いことに加え形態が互いに類似していることから分類が困難な植物群です。基原植物の同定が困難な場合が多々あります。縮砂もその一つなのです。 […]

知母(ちも)・漢方医による生薬解説80

  • 2019.01.08

ユリ科のハナスゲの根茎です。『神農本草経』では中品として収載されています。熱を冷ますために使用されました。 第17改正日本薬局方には以下のように記載があります。 チモ Anemarrhena Rhizome ANEMARRHENAE RHIZOMA 知母 本品はハナスゲAnemarrhena asphodeloides Bunge (Liliaceae)の根茎である 以下、ウチダ和漢薬の「生薬の玉 […]

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